口腔生理学
Oral Physiology
形態
講義
一般目標
顎,顔面,口腔領域の諸器官の機能とそれらの調節機構について学習し,口腔の健康と全身についての関連について理解を深める.
授業概要
歯と周組織,咀嚼と咬合,嚥下,唾液と唾液腺,味覚,口腔感覚,発声等についてそのメカニズムを学習する.またそれぞれの機能障害によって生じる疾患とその予防について習得する.
授業方法
講義形式(視聴覚教材,プリントなどを適宜用いる.)
授業場所
2年次 月曜1時限目 第6講義室, 火曜1時限目 第6講義室
注意事項
口腔生理学の授業では授業計画の「内容」の欄に各講義事項のキーワードを掲載している. ①受講者は各回のキーワードについて事前に予習して理解した内容を簡潔に纏めること. ②受講者は毎回受講後に学習成果を基にキーワードについて再度内容を簡潔に纏めること. また予習時の内容と復習時の内容を比較して学習成果を確認すること. ③試験は全講義数の2/3以上の出席を満たしている者に対して行う. ④予習,復習をすることが出席評価に含まれる.
行動目標 (到達目標)
1. | 口腔の諸器官の機能と全身の正常機能とを関連づけられる |
2. | 歯と歯周組織の構成成分と機能について説明できる. |
3. | 歯の化学的性質について説明できる. |
4. | 歯髄,歯周組織の機能を説明できる. |
5. | 歯の感覚の種類とその神経機構を説明できる. |
6. | 口腔粘膜の構造と感覚について説明できる. |
7. | 味覚の神経機構について説明できる. |
8. | 唾液腺の構造と分泌機構について説明できる.. |
9. | 唾液の成分とその作用について説明できる. |
10. | 唾液腺疾患および唾液と全身疾患とを関連づけられる. |
11. | 咬合と下顎運動および顎反射について説明できる. |
12. | 顎関節の構造と機能について説明できる. |
13. | 咀嚼運動の神経機構について説明できる. |
14. | 嚥下,吸引,嘔吐反射のしくみを説明できる |
15. | 口臭の定義,その原因と対策を説明できる |
16. | 発声,構音のしくみについて説明できる |
17. | 口腔と発音の関係を説明できる. |
18. | 体温の調節について説明できる. |
19. | 記憶,学習,情動行動のしくみについて説明できる. |
授業計画
回 | 大項目 | 中項目 | 内容 | 担当 | 到達目標 |
---|---|---|---|---|---|
1. | 総論 | 口腔生理学とは | 口腔生理学とその意義,口腔の器官,全身の正常機能との関連 | 吉田 | 1 |
2. | 歯と歯周組織の生理 | 歯式,歯の機能 | 歯牙記号,歯式 | 尾崎 | 2 |
3. | 〃 | 歯の化学的性質 | 歯の硬さ,歯の無機質,有機質 | 〃 | 3 |
4. | 〃 | 歯髄,歯周組織 | 歯髄の機能,血流,歯肉 | 〃 | 4,5 |
5. | 〃 | 〃 | 歯槽骨,歯根膜,セメント質 | 〃 | 4 |
6. | 歯と口腔の感覚 | 歯の感覚 | 触覚,咬合感覚,位置感覚,歯髄感覚 | 〃 | 5 |
7. | 〃 | 〃 | 関連痛,有効刺激,歯髄と疼痛,象牙質知覚過敏症,歯髄炎の鎮痛 | 〃 | 〃 |
8. | 〃 | 口腔粘膜,舌の感覚 | 口腔粘膜,舌,口唇の構造,感覚受容器 | 伊賀 | 6 |
9. | 〃 | 味覚,嗅覚 | 味蕾,味覚,嗅覚の神経機構 | 〃 | 7 |
10. | 唾液 | 唾液の分泌機構 | 唾液腺の構造と唾液の分泌機構 | 吉田 | 8 |
11. | 〃 | 唾液の性状と成分 | 唾液の性状,成分 | 〃 | 〃 |
12. | 〃 | 唾液のはたらき | 消化作用,潤滑作用等 | 〃 | 9 |
13. | 〃 | 唾液と疾患 | 唾液とう蝕,歯周疾患との関連 | 〃 | 10 |
14. | 〃 | 〃 | 唾液腺疾患,唾液と全身疾患 | 伊賀 | 〃 |
15. | 総括 | 1∼14までのまとめ | 吉田 | ||
16. | 咬合と咀嚼 | 咬合,下顎位,下顎の運動,限界運動 | 咬合とは,下顎安静位,中心位,咀嚼筋,顎運動の神経系 | 松山 | 11 |
17. | 〃 | 顎関節と顎運動 | 顎関節の構造と下顎運動 | 〃 | 12 |
18. | 〃 | 顎反射 | 開口反射,閉口反射,下顎張反射,歯根膜咀嚼筋反射 | 〃 | 13 |
19. | 〃 | 咀嚼, | 咀嚼の役割,咀嚼と中枢神経,咀嚼における舌,口唇,頬,口蓋の役割 | 〃 | 〃 |
20. | 〃 | 咬合力と咀嚼力 | 咬合力と咀嚼力の意味,咀嚼力の評価法 | 〃 | 〃 |
21. | 嚥下,吸引,口臭,嘔吐,口呼吸 | 嚥下,吸引 | 嚥下運動,吸引反射 | 〃 | 14 |
22. | 〃 | 口臭 | 定義,原因と対策 | 日野出 | 〃 |
23. | 〃 | 嘔吐,口呼吸 | 嘔吐中枢,口呼吸の特徴と障害 | 羽田 | 15 |
24. | 発声 | 発声の機構 | 喉頭の機構,喉頭軟骨,声帯,喉頭筋の種類と働き | 吉田 | 16 |
25. | 〃 | 発音と構音 | 音声の生成,言語音の形成 | 〃 | 〃 |
26. | 〃 | 歯,口腔と発音 | 口蓋裂と発音,不正咬合と発音 | 伊賀 | 17 |
27. | 〃 | 〃 | 歯の欠損と発音,義歯と発音 | 羽田 | 〃 |
28. | 体温 | 体温 | 体熱の生産,放散,体温の調節と変動 | 吉田 | 18 |
29. | 記憶と学習 | 記憶と学習 | 記憶,学習,情動行動のしくみ | 〃 | 19 |
30. | 総括 | 16∼29までのまとめ | 〃 |
成績評価の方法
2年次前期の講義終了後に口腔解剖学と口腔生理学の筆記試験を行い,それぞれを合計して100点満点で60点以上の者を合格とする.
再試験
必要に応じて行う
教科書,参考書
参考書:最新歯科衛生士教本「人体の構造と機能」全国歯科衛生士教育協議会編 医歯薬出版 2011
WEBページ
連絡先
伊賀 弘起 (iga@dent.tokushima-u.ac.jp/6F口腔保健学科・教授室/633-7963)
- オフィスアワー: 月∼金17:00∼18:00
- オフィスアワー: 月∼金17:00∼18:00
羽田 勝 (hada@dent.tokushima-u.ac.jp/6F口腔保健学科・第1研究室/633-9171)
- オフィスアワー: 月∼金17:00∼18:00
日野出 大輔 (hinode@dent.tokushima-u.ac.jp/6F口腔保健学科・第4研究室/633-7543)
- オフィスアワー: 月∼金17:00∼18:00
尾崎 和美 (ozaki@dent.tokushima-u.ac.jp/6F口腔保健学科・第2研究室/633-9309)
- オフィスアワー: 月∼金17:00∼18:00
吉田 賀弥 (kaya@dent.tokushima-u.ac.jp/5F口腔保健学科・第3研究室/633-7898)
- オフィスアワー: 月∼金17:00∼18:00