2011年度 歯学部 歯学科 学士課程 — 3年(前期)

歯科理工学 実習

Dental Engineering

教授・淺岡 憲三, 准教授・浜田 賢一, 助教・関根 一光, 助教・日浅 雅博

2単位

形態

実習

授業目的

材料の微細構造と特性の相関に関する理解と,材料の用途に応じた所要性質の理解を基に,成形法による材料の微細構造の変化とそれによる性質,形状などの変化を実験的に確認し,用途に応じた最適な成形法についての理解を深める.

授業概要

歯科材料および歯科生体材料の性質についての基本的知識を再確認し,鋳造,加工,熱処理,材料試験について学習する.実習は12名程度を1つのグループとして実施する.

授業テーマ

実習を通じて歯科材料,歯科生体材料の特性と成形法に関する理解を深める.

キーワード

歯科材料,歯科生体材料

授業方法

実習

授業場所

第2実習室

注意事項

歯科理工学実習では,各回の実習内容に対応した予習課題を提示するので,指定された締め切りまでに解答を提出すること.なお,予習課題の解答の提出と,実習レポートの提出がない場合,その回の実習は欠席と扱う.

到達目標(<>はコアカリ対応)

1.高分子材料,セラミック材料,金属材料および複合材料の構造と物性を説明できる.<E-1-1)>
2.合着材の種類と成分および特性を説明できる.<E-1-4)>
3.印象材の種類と性質を説明できる.<E-2-1)>
4.歯科用石こうの種類と特性を説明できる.<E-2-2)>
5.ワックスの種類と特性を説明できる.<E-2-3)>
6.レジンの種類と性質,重合の仕組みを説明できる.<E-2-4)>
7.金属の鋳造について使用機器と関連づけて説明できる.<E-2-4)>
8.金属の熱処理について説明できる.<E-2-4)>
9.ポーセレンの種類と性質,焼成の特徴を使用機器と関連づけて説明できる.<E-2-4)>
10.金属のろう付け法の特徴を説明できる.

授業計画

大項目中項目内容担当到達目標
1.鋳造鋳造と鋳造精度
鋳型の膨張,適合性,鋳造欠陥,研削
全員7
2.ろう付けろう付けと接合強さ
自在ろう付け,接合強さ
10
3.加工硬化と熱処理圧下率と熱処理温度,熱処理時間
硬さ,加工硬化と焼鈍,再結晶温度,結晶成長
1,8
4.材料試験と金属組織引張り試験と金属組織観察
応力-歪曲線,降伏応力,耐力,弾性率,アマルガムの組織,共晶組織
1
5.石こう石こうの硬化機構
石こうの膨張,粉液比
1,4
6.セメントセメントの硬化機構
練和条件と硬化時間・被膜厚さ・強さ
1,2
7.埋没材石こう系埋没材,リン酸塩系埋没材
硬化膨張,吸水膨張,加熱膨張,強さ
1,7
8.陶材陶材の焼結
焼成収縮,焼成温度,強さ,透光性
1,9
9.ワックス粘弾性変形
変形と残留応力
1,5
10.印象材弾性印象材の性質
寸法変化,弾性歪,永久歪
1,3
11.レジン常温重合レジン,加熱重合レジン,コンポジットレジン
組成と重合特性,ポリマー粉末の溶解,重合熱測定,寸法変化,重合条件の異なる重合体の観察
1,6

成績評価の方法

実習全回の出席と全実習レポートの提出を義務づける.レポートは実習各項目についてグループ全体の実験データを整理した後,各個人がデータの解析と考察を行って作成する.各レポートの内容と課題の解答を点数化したものを合計し,100点満点中60点以上であれば合格とする.

再試験

筆記試験によって再評価を行う.

教科書,プリント,参考書

MLSサーバにある実習書を印刷し,1冊に綴じて持参すること.

連絡先

淺岡(088-633-7333, asaoka@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: (月・火 17:00-18:00/2F生体材料工学·第1研究室)
浜田(生体材料工学分野 第2研究室, 088-633-7334, hamada@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: (月・水16:00-18:00)
関根(生体材料工学 第3研究室, 088-633-7335, sekine@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: (月・水16:00-18:00)
日浅(生体材料工学分野 第3研究室, 088-633-7335, mhiasa@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 月・水16:00-18:00