歯科麻酔学・救急蘇生
Dental Anesthesiology·Emergency medicine
形態
講義
一般目標
歯科診療において痛みのない安全で有効な処置を行うために必要な歯科麻酔学の知識を理解し,チーム医療に必要な基本的手技を修得する.また歯科治療中の安全管理と危機管理を修得する.
授業概要
歯科診療において行われる局所麻酔と全身麻酔,精神鎮静法を学ぶ.さらに歯科治療中の偶発症とその対策,救急蘇生法について学習する.
授業方法
講義形式(視聴覚教材,プリントなどを適宜用いる.)
授業場所
月曜2時限 第6講義室
注意事項
歯科麻酔学・救急蘇生の授業では授業計画の「内容」の欄に各講義事項のキーワードを掲載している. ①受講者は各回のキーワードについて事前に予習して理解した内容を簡潔に纏めること. ②受講者は毎回受講後に学習成果を基にキーワードについて再度内容を簡潔に纏めること. また予習時の内容と復習時の内容を比較して学習成果を確認すること. ③試験は全講義数の2/3以上の出席を満たしている者に対して行う. ④予習,復習をすることが出席評価に含まれる.
行動目標 (到達目標)
1. | 術者あるいは介助者としての歯科衛生士の役割を理解する. |
2. | 歯科治療前の全身的な評価を列挙できる. |
3. | バイタルサインを列挙し,説明できる. |
4. | 局所麻酔の種類と作用機序,偶発症を説明できる. |
5. | 精神鎮静法の目的と種類を説明できる. |
6. | 全身麻酔の種類や適応,実際に用いる器材と流れを説明できる. |
7. | 患者監視に用いるモニターの種類を説明できる. |
8. | 高齢者,小児,障害者に対する歯科治療上の留意点を説明できる. |
9. | 救急処置の基本を身につけ,AEDを適切に使用できる. |
10. | 歯科治療中の全身的偶発症を列挙し,その対応を説明できる. |
11. | 酸素療法,血管確保の適応と手技を説明できる. |
12. | 麻酔とアレルギーについて発生機序とその制御方法を説明できる. |
13. | 神経性疾患についてその種類と対策を説明できる. |
14. | 終末医療の概念と対応,癌性疼痛の対策について理解する. |
授業計画
回 | 大項目 | 中項目 | 内容 | 担当 | 到達目標 |
---|---|---|---|---|---|
1. | 歯科麻酔と歯科衛生士 | 歯科衛生士の役割 | 術者として,介助者として | 伊賀 | 1 |
2. | 〃 | 全身評価 | 医療面接,臨床検査 | 〃 | 2 |
3. | 〃 | バイタルサイン | 歯科治療におけるストレス,バイタルサインの意味と見方 | 〃 | 3 |
4. | 麻酔法 | 局所麻酔 | 種類と作用機序,偶発症 | 〃 | 4 |
5. | 〃 | 精神鎮静法 | 吸入麻酔法,静脈鎮静法 | 富岡 | 5 |
6. | 〃 | 全身麻酔 | 術前の患者管理,種類,使用器材 | 〃 | 6 |
7. | 〃 | 〃 | 患者監視,モニター,輸液 | 〃 | 7 |
8. | 〃 | 高齢者,小児,障害者 | 高齢者,障害者,小児に対する歯科治療上の留意点 | 〃 | 8 |
9. | 救急蘇生 | 救急蘇生法 | 一次救命処置(BLS) | 〃 | 9 |
10. | 〃 | 〃 | 二次救命処置(ALS),AED | 〃 | 〃 |
11. | 〃 | 全身的偶発症 | 疼痛性ショック,歯科恐怖症,過換気症候群 | 〃 | 10 |
12. | 〃 | 酸素療法,血管確保 | 酸素療法と血管確保の実際 | 伊賀 | 11 |
13. | その他 | 麻酔とアレルギー | 原因,機序,治療法 | 〃 | 12 |
14. | 〃 | 神経性疾患 | 神経痛,神経麻痺,味覚障害 | 〃 | 13 |
15. | 〃 | 終末医療 | ホスピス,癌性疼痛の対策,死の臨床 | 〃 | 14 |
成績評価の方法
筆記試験により行う.100点満点で60点以上を合格とする.
再試験
必要に応じて行う.
教科書,参考書
最新歯科衛生士教本 「顎・口腔粘膜疾患 口腔外科学・歯科麻酔」全国歯科衛生士教育協議会編集 医歯薬出版
参考資料
歯科麻酔学 第6版 医歯薬出版
WEBページ
連絡先
伊賀 弘起(iga@dent.tokushima-u.ac.jp/5F口腔保健学科・教授室/633-7963)
- オフィスアワー: 月∼金17:00∼18:00
富岡 重正 (tomioka@dent.tokushima-u.ac.jp/医学臨床B棟 3F 歯科麻酔学講座/633-7395)
- オフィスアワー: 月∼金17:00∼18:00