薬理学・歯科薬理学
Pharmacology·Dental Pharmacology
形態
講義
一般目標
薬物および生理活性物質の作用の基本的メカニズムを理解し,薬物を安全かつ効果的に利用する能力を身につける.
授業概要
薬物と生体の相互作用によって起こる現象や作用機序を個体レベルや細胞レベルで学習する.
授業方法
講義形式(パワーポイント,プリントなどを適宜用いる)
授業場所
火曜2,3時限目 第6講義室
注意事項
薬理学・歯科薬理学の授業では授業計画の「内容」の欄に各講義事項のキーワードを掲載している. ①受講者は各回のキーワードについて事前に予習して理解した内容を簡潔に纏めること. ②受講者は毎回受講後に学習成果を基にキーワードについて再度内容を簡潔に纏めること. また予習時の内容と復習時の内容を比較して学習成果を確認すること. ③試験は全講義数の2/3以上の出席を満たしている者に対して行う. ④予習,復習をすることが出席評価に含まれる.
行動目標 (到達目標)
1. | 薬物作用の基本的形式と分類を説明できる. |
2. | 受容体と情報伝達のメカニズムを説明できる. |
3. | 薬理作用を規定する要因を説明できる. |
4. | 薬物の連用による影響および併用を説明できる. |
5. | 薬物動態を説明できる. |
6. | 医薬品の定義,剤形,処方箋について説明できる. |
7. | 毒薬,劇薬および麻薬等の表示と保管を説明できる. |
8. | 薬事法と関連法規を概説できる. |
9. | 中枢神経系作用薬物の種類と作用について概説できる. |
10. | 末梢神経系作用薬物の種類と作用について概説できる. |
11. | 生体活性物質の生理・病理について知り,受容体拮抗薬,合成阻害薬の作用メカニズムを理解する. |
12. | 循環のメカニズムについて知り,心臓,動脈,静脈ごとの特徴を理解し,それぞれの興奮・抑制をきたす薬物を説明できる. |
13. | 呼吸器系,消化器系,平滑筋系作用薬について説明できる. |
14. | 血液疾患治療について説明できる. |
15. | 内分泌系作用薬および代謝系作用薬について説明できる. |
16. | 利尿薬,輸液について説明できる. |
17. | ビタミンの作用,静脈栄養・経腸栄養について説明できる. |
18. | 局所麻酔薬の種類と作用メカニズムを説明できる. |
19. | 鎮痛剤の種類と作用メカニズムを説明できる. |
20. | 止血のメカニズムおよび止血薬と抗凝固薬の作用機序を説明できる. |
21. | 抗炎症薬について説明できる. |
22. | 抗感染症薬について説明できる. |
23. | 消毒薬の種類と作用機序および滅菌と消毒のちがいを説明できる. |
24. | 抗悪性腫瘍薬について説明できる. |
25. | 免疫系作用薬について概説できる. |
26. | 歯内療法薬の種類と作用について説明できる. |
27. | 腐蝕,収斂薬の種類と使用法を説明できる. |
28. | 歯周疾患に使用する薬の種類と作用について説明できる. |
29. | その他の口腔疾患に使用する薬の種類と作用を説明できる. |
30. | う蝕予防に用いる薬の種類と作用を説明できる. |
31. | 服薬指導を説明できる. |
授業計画
回 | 大項目 | 中項目 | 内容 | 担当 | 到達目標 |
---|---|---|---|---|---|
1. | 薬理学総論 | 薬理学総論,作用機序 | 薬理学とは,薬物作用の種類,作用と副作用 | 吉本 | 1 |
2. | 〃 | 受容体と情報伝達系 | 受容体の構造と種類,細胞内情報伝達系 | 岩田 | 2 |
3. | 〃 | 薬理作用を規定する要因 | 用量と反応,連用に伴う蓄積・耐性・依存,薬物の併用と相互作用, | 石川 | 3,4 |
4-5. | 〃 | 薬物動態 | 投与経路と血中濃度,吸収,分布,代謝,排泄 | 〃 | 5 |
6. | 〃 | 医薬品,薬事関連法規 | 医薬品の定義,開発,薬剤の剤形,処方箋,調剤と製剤,保存方法,配合変化,薬事法,日本薬局方,関連法規,覚醒剤取締法 | 吉本 | 6,7,8 |
7. | 薬理学各論 | 中枢神経系作用薬 | 脳血液関門,全身麻酔薬,催眠薬,鎮静薬,向精神薬,抗痙攣薬,中枢神経興奮薬 | 〃 | 9 |
8-9. | 〃 | 末梢神経系作用薬 | コリン作動性薬物,コリン作動性効果遮断薬,アドレナリン作動性薬物,アドレナリン作動性効果遮断薬,アドレナリン作動性ニューロン遮断薬,神経筋接合部に作用する薬物 | 石川 | 10 |
10. | 〃 | 生体内活性物質 | ヒスタミン,セロトニン,アンギオテンシン,キニン,エイコサノイド | 吉本 | 11 |
11. | 〃 | 循環器系作用薬 | 強心薬,抗不整脈薬,抗狭心症薬,抗高血圧薬,末梢血管拡張薬,ショック | 〃 | 12 |
12. | 〃 | 呼吸器系,消化器系,平滑筋系作用薬 | 鎮咳薬,去痰薬,抗喘息薬,消化作用薬,潰瘍治療薬,平滑筋収縮薬,弛緩薬 | 石川 | 13 |
13. | 〃 | 血液系作用薬 | 貧血治療薬,止血薬,抗凝血薬,抗血小板薬,血液製剤 | 吉本 | 14 |
14. | 〃 | 内分泌系,代謝系作用薬,体液平衡作用薬 | ホルモンおよび拮抗薬,糖尿病・高脂血症治療薬,腎臓の機能,利尿薬,輸液 | 〃 | 15,16 |
15. | 〃 | ビタミン,栄養 | ビタミン薬,静脈栄養,経腸栄養 | 水澤 | 17 |
16. | 歯科薬理学 | 局所麻酔薬 | コカイン,合成局所麻酔薬 | 伊賀 | 18 |
17. | 〃 | 解熱鎮痛薬・麻薬性鎮痛薬 | 非ピリン系・ピリン系,モルヒネ関連の鎮痛薬,拮抗薬 | 〃 | 19 |
18. | 〃 | 血液と薬 | 血液凝固,止血薬,抗血栓薬,抗貧血薬 | 〃 | 20 |
19. | 〃 | 抗炎症薬 | ステロイド性抗炎症薬,非ステロイド性抗炎症薬,消炎酵素薬 | 〃 | 21 |
20. | 〃 | 抗感染症薬 | 抗生物質,抗ウイルス薬,抗真菌薬,抗結核薬 | 〃 | 22 |
21. | 〃 | 消毒薬の種類,作用機序,滅菌と消毒 | 〃 | 23 | |
22. | 〃 | 抗悪性腫瘍薬 | 抗腫瘍薬,分子標的治療薬 | 〃 | 24 |
23. | 〃 | 免疫系作用薬 | 免疫抑制薬,抗アレルギー薬,抗ヒスタミン薬, | 〃 | 25 |
24. | 〃 | 顎・口腔粘膜疾患と薬 | 口腔粘膜疾患治療薬,顎関節症に用いる薬物,神経疾患に用いる薬物 | 〃 | 〃 |
25. | 〃 | 歯内療法薬,腐蝕,収斂薬 | 歯髄鎮静剤,覆髄剤,裏層剤,歯髄失活剤 | 尾崎 | 26 |
26. | 〃 | 歯内治療薬,腐蝕,収斂薬 | 根菅拡大補助剤,根管清掃剤,根管充填剤,腐蝕,収斂 | 〃 | 27 |
27. | 〃 | 歯周疾患治療薬,硬組織に作用する薬物 | 歯周疾患治療用薬剤,骨代謝調節ホルモン,骨粗鬆症治療薬 | 〃 | 28 |
28. | 〃 | 唾液腺・味覚に作用する薬物 | 唾液分泌を促進する薬物, 口腔乾燥症の原因と治療薬 | 吉岡 | 29 |
29. | 〃 | う蝕予防に用いる薬品等 | フッ化物,歯磨剤,プラーク 染め出し剤, | 日野出 | 30 |
30. | 〃 | 服薬指導 | 一般的な服薬指導,対象別服薬指導 | 〃 | 31 |
成績評価の方法
筆記試験により行う.100点満点で60点以上を合格とする.
再試験
必要に応じて行う.
教科書,参考書
最新歯科衛生士教本「疾患の回復の促進 薬理学」 全国歯科衛生士教育協議会編 医歯薬出版
参考資料
歯科薬理学 第5版 医歯薬出版
臨床薬理学 第2版 医学書院
WEBページ
連絡先
伊賀 弘起(iga@dent.tokushima-u.ac.jp/5F口腔保健学科・教授室/633-7963)
- オフィスアワー: 月∼金17:00∼18:00
吉本 勝彦 (yoshimoto@dent.tokushima-u.ac.jp/5F 分子薬理学・教授室/633-9123)
- オフィスアワー: 月∼金16:00∼18:00
石川 康子 (isikawa@dent.tokushima-u.ac.jp/5F 分子薬理学・準教授室/633-7332)
- オフィスアワー: 月∼金16:00∼18:00
水澤 典子 (mizusawa@dent.tokushima-u.ac.jp/5F 分子薬理学・第研究室/633-9137)
- オフィスアワー: 月∼金16:00∼18:00
岩田 武男 (iwatakeo@dent.tokushima-u.ac.jp/5F 分子薬理学・第4研究室/633-9137)
- オフィスアワー: 月∼金16:00∼18:00
日野出 大輔 (hinode@dent.tokushima-u.ac.jp/6F口腔保健学科・教授室/633-7543)
- オフィスアワー: 月∼金17:00∼18:00
尾崎 和美 (ozaki@dent.tokushima-u.ac.jp/6F口腔保健学科・第2研究室/633-9309)
- オフィスアワー: 月∼金17:00∼18:00
吉岡 昌美 (masami@dent.tokushima-u.ac.jp/6F口腔保健学科・第1研究室/633-9171)
- オフィスアワー: 月∼金17:00∼18:00