2011年度 歯学部 歯学科 学士課程 — 3年(前期)

解剖学(2) C 講義

Anatomy (2)

教授・羽地 達次

1単位

形態

講義

授業目的

2年次後期で学習した一般組織学についての知識を基盤にし,歯と口腔及びその周組織の正常な構造を顕微鏡レベルで理解し,それに関連する発生学を学ぶ.

授業概要

歯と口腔及びその周辺組織が,どのような細胞と組織から成り立ち,お互いにどのように関連して機能しているかを教授する.

授業テーマ

歯と口腔の正常な構造と機能,その発生過程と相互関係を理解する.

授業方法

講義

授業場所

第 2 講義室

注意事項

解剖学(2)Cの授業では15回の授業で毎回講義事項の「キーワード」を提示する.講義は毎回出席し,ノートをとること. ① 毎回次回の講義内容について簡潔に説明する.受講者は各自予習して,学習した内容をノートにまとめる. ② 受講者は毎回講義後に復習し,授業のエッセンスをノートにまとめ,理解する. ③ 予習・復習ノートの提出を求めることがある. ④ 試験は全講義数の2/3以上の出席を満たしている者に対して行う. ⑤ 予習・復習をすることも出席評価に含まれる. 講義内容に関する質問はオフにィスアワーに受けるが,緊急の場合はこの限りではない.

到達目標(<>はコアカリ対応)

1.個体発生と器官発生を概説できる.<D-2-(2)-1)>
2.味覚器の構造と機能を説明できる.<D-2-(3)-感覚器系-4)>
3.歯の発生·発育と歯の交換の過程を説明できる.<F-2-(4)-1)-1)>
4.歯の硬組織の構造と機能を説明できる.<F-2-(4)-1)-3)>
5.歯髄の構造と機能を説明できる.<F-2-(4)-1)-4)>
6.歯周組織の発生,構造及び機能を説明できる.<F-2-(4)-1)-5)>
7.皮膚と粘膜の基本構造と機能を説明できる.<D-2-(3)皮膚·粘膜>
8.口腔粘膜の特徴を説明できる.<F-2-(3)-1)>
9.舌の構造と機能を説明できる.<F-2-(3)-2)>
10.唾液線の構造と機能を説明できる.<F-2-(3)-5)>

授業計画

大項目中項目内容担当到達目標
1.口腔組織学総論,エナメル質 (1)エナメル質の特性
エナメル小柱,レッチウス条
羽地4
2.エナメル質 (2)エナメル質の特性
組織学的構造
ハンターシュレーゲル条,エナメル葉,エナメル叢,エナメル紡錘
3.象牙質象牙質の特性
組織学的構造
象牙質の成長線
象牙細管,原生象牙質,第二象牙質,修復象牙質,象牙質の石灰化,エブネル線
4.歯 髄歯髄の特性
組織学的構造
象牙芽細胞,歯髄細胞,歯冠歯髄
表層の構造,血管と神経,象牙粒
5
5.セメント質セメント質の特性
組織学的構造
無細胞セメント質,有細胞セメント質
4
6.顔面と口腔の発生顔面組織の起源
一次口蓋,二次口蓋
1
7.歯の発生と成長 (1)発生の初期
歯堤,唇溝堤,蕾状期歯胚
3
8.歯の発生と成長 (2)発生の後期
帽状期歯胚,鐘状期歯胚
9.歯周組織 (1)歯根膜の特性と組織学的構造
シャーピー線維,歯根膜細胞,脈管神経隙
6
10.歯周組織 (2)歯槽骨の特性と組織学的構造
骨芽細胞,破骨細胞,束状骨,層板骨,支持歯槽骨,歯の生理的移動
11.口腔粘膜 (1)被覆粘膜
口唇,軟口蓋
7 8
12.口腔粘膜 (2)咀嚼粘膜
硬口蓋,歯肉
13.口腔粘膜 (3)特殊粘膜
舌乳頭,味蕾,エブネル腺
2 8 9
14.口腔粘膜 (4)扁桃
舌扁桃,口蓋扁桃
8
15.唾液線大唾液腺,小唾液線
耳下腺,顎下腺,舌下腺
10

成績評価の方法

3年次前期試験期間中に筆記試験を行い,成績が 100 点満点で 60 点以上の者を合格とする.なお,解剖学 (2) の単位は解剖学 (2) AB 講義,解剖学 (2) C 講義,解剖学 (2) 実習の成績を総合評価して認定する.

再試験

行う.

教科書,プリント,参考書

カラーアトラス口腔組織発生学 第 3 版, 川崎堅三他編,わかば出版,2009

Ten Cate 口腔組織学 第 6 版, 川崎堅三監訳,医歯薬出版,2006

連絡先

羽地(088-633-7321, tat-hane@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: (月∼金 17:00-18:00/4F 口腔解剖第二・教授室)