2011年度 口腔科学教育部 口腔科学専攻 博士課程 — [選択] 1年(前期), 2年(前期)

口腔分子生理学

Molecular Oral Physiology

教授・細井 和雄, 准教授・赤松 徹也, 助教・長谷川 敬展

2単位

目的

唾液腺の構造と機能および産生する生理活性物質について理解する.水チャネル,アクアポリンの唾液腺等外分泌腺における発現調節・機能調節の分子機作を理解する.炎症性サイトカインおよび急性期蛋白質の外分泌腺における発現(誘導)とその生理的役割等について理解を深める.

概要

唾液分泌等の唾液腺機能は,高齢化により特に増加する歯周病,嚥下性肺炎など口腔の疾患から健康をまもり,口腔の健康維持に重要な生理的役割を担っている.外分泌腺,上皮系細胞の営む生理機能の制御・調節の機構および遺伝子発現の調節,高次中枢による機能調節等の理解を深める.

キーワード

アクアポリン,炎症性サイトカイン,唾液腺

注意

講義に先立って紹介する論文・参考図書を予め精読することを求める.

計画

1.唾液腺の発生,上皮-間葉相互作用および器官形成(担当者: 赤松 徹也)
2.唾液腺細胞の増殖・分化制御因子(担当者: 〃)
3.唾液腺機能の発現とプロセシング酵素の役割(担当者: 〃)
4.唾液腺細胞の極性形成機構(担当者: 長谷川 敬展)
5.唾液腺における細胞膜を介した物質輸送(担当者: 〃)
6.水チャネル,アクアポリン(担当者: 細井 和雄)
7.水チャネル,アクアポリンの細胞内輸送とその分子調節(担当者: 長谷川 敬展)
8.唾液分泌の神経・細胞機構とアクアポリン(担当者: 細井 和雄)
9.外分泌腺型水チャネル,アクアポリン5発現の神経系による機能調節(担当者: 〃)
10.外分泌腺型水チャネル,アクアポリン5の遺伝子変異とその異常機能(担当者: 〃)
11.LPSによる唾液腺AQP5/1の発現制御と情報伝達経路(担当者: 〃)
12.唾液腺の生理活性物質-成長因子とそのプロセシング酵素(担当者: 〃)
13.唾液腺組織カリクレイン,mK13によるプロIL-1βのプロセシング(担当者: 〃)
14.唾液腺・唾液の炎症性サイトカインと口腔の防御システム(担当者: 〃)
15.総合討論

評価

出席状況と小テストまたはレポート等により評価する.

再評価

行わない.

教科書

特に使用しない.

連絡先

細井(088-633-7323, hosoi@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 木曜日の17:00∼18:00(いずれもe-mail によりアポイントをとって下さい.必要に応じて時間調節を行います).
赤松(口腔分子生理学 第2研究室, 088-633-7324, akamatsu@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 月曜日の17:00∼18:00
長谷川(口腔分子生理学 第2研究室, 088-633-7324, thase@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 水曜日の16:40∼17:40

備考

特になし.