2011年度 総合科学教育部 地域科学専攻 博士前期課程 環境共生分野 — [必修] 1年(前期, 後期)

環境影響評価特論

教授・小山 保夫

2単位

目的

化学物質によるヒトおよび環境・生態系への環境影響評価について,環境毒性学観点から理解を深める.

概要

環境毒性学は,農薬など目的を持って使用された化学物質,あるいは産業プロセスで創り出された化学物質などがヒトや生態系(環境)に与える有害作用(影響)を調べる学問で,それをベースに環境影響評価の基礎を身に付ける.

キーワード

化学物質影響評価,環境アセスメント

注意

なし.

目標

1.環境毒性学をベースに環境影響評価を理解する.

計画

1.環境毒性学を構成する学問領域について
2.化学と法律学:化学物質の種類(識別)について
3.薬学(衛生化学・薬剤学):化学物質の生体内への侵入経路と体内分布・排泄
4.生化学(薬剤学):化学物質の生体内変化と生体成分との相互作用
5.生理学と薬理学:化学物質の影響(臓器レベル)
6.生理学と薬理学:化学物質の影響(細胞レベル)
7.生理学と薬理学:化学物質の影響(分子レベル)
8.疫学:化学物質のヒトに対する影響(過去の事例)
9.疫学:化学物質のヒトに対する影響(現在の問題・低濃度慢性曝露)
10.疫学:化学物質のヒトに対する影響(将来,起こり得る問題)
11.疫学:化学物質と生態系(野生生物)/蓄積
12.疫学:化学物質と生態系(野生生物)/生殖・繁殖
13.法律学:法律の限界
14.経済学:コスト・ベネフィット(妥協点の模索)
15.環境毒性学の限界について
16.総括

評価

レポート・試験等を総合的に判断する.

再評価

なし.

教科書

テーマ毎に資料は配布する.

参考資料

必要資料は適宜配布する.

連絡先

小山(総合科学部3号館3N06, oyama@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: まず,メールで用件を送ってください.内容により,いろいろな対応をします.