2011年度 総合科学教育部 地域科学専攻 博士前期課程 環境共生分野 — [選択] 1年(前期)

環境物質科学特論B

教授・三好 德和, 准教授・山本 孝

2単位

目的

化学は物質(もの) を作る科学であり,人類の生活を格段に豊かなものにした.その反面,前世紀の豊かな物質文明を支えた大量生産・大量消費・大量廃棄路線の破綻と,化学物質の安全性が社会問題となり,これらの適切な解決なくして持続的社会を堅持することは危うい.したがって環境にやさしい(=環境調和適応型)化学,すなわちグリーン化学の実現が不可欠である.過去に起こった化学物質による人体への影響や環境汚染の原因,過去の化学プロセスの問題点を理解して,これから進むべき化学の針路を考えられるようになることを目標とする.

概要

本講義ではグリーン化学とは何かを明らかにし,その重要性を認識するとともに,グリーン化学の視点から最新の化学を学ぶ.

キーワード

グリーン化学,環境調和型化学

目標

1.今後進むべき化学の針路を考えられるようになることを目標とする.

計画

1.グリーン化学のめざすもの
2.グリーン化学原料-バイオマスの利用(2回)
3.グリーン化学製品-循環型炭素資源としてのプラスチック(2回)
4.グリーン触媒-均一系錯体触媒(2回)
5.グリーン触媒-固体酸触媒(3回)
6.化学物質の有害性とリスク評価-(2回)
7.グリーン有機合成化学-過去·現在·未来-(2回)
8.まとめ

評価

毎回の出席状況とディスカッションとレポートにより評価.

再評価

なし

教科書

御園生 誠·村橋俊一 編「グリーンケミストリー」講談社サイエンティフィック発行

参考資料

野依良治ほか編 大学院有機化学I·II(東京化学同人)

連絡先

三好(総合科学部3号館北棟2階 2N03, 088-656-7250, miyoshi@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
山本(088-656-7263, t-yamamo@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)