比較文化特論
教授・依岡 隆児
2単位
目的
比較文化的方法の理解と,グローカルな文化事象にアプローチすること.
概要
ドイツ文学ならびに比較文学をベースに,比較文化的方法で現代文化について学際的考察を試みる.文化研究のあり方自体を反省的に問いかけつつ,個別文化・個別ディシプリンを,その関係性において捉え,異なる視点から相対化しつつ,比較考察し,普遍的文化現象にアプローチしていく. 具体的には,モダニズムにおいて双方向的な影響関係があった日欧関係のなかでも,近代以降,特に日本と関係の深かったドイツ語圏と日本の文芸ジャンルにおける関係を中心に,相互影響関係や地域性においてつながるグローカルな文化事象を比較を通して考察する.文化の影響は決して一方通行ではない.ここでは双方向的視点から文化が相互に影響しながら,それぞれの潜在する文化的要素を顕在化していくという見方を提示する.
キーワード
比較文化,文化交流,異文化理解,グローカル,近代化
目標
1. | 比較文化的方法を理解し,個別文化・個別ディシプリンを,その関係性においてとらえ,異なる視点から相対化できるようになること. |
計画
1. | ガイダンス |
2. | 序論「双方向的アプローチでみた異文化間の交感 |
3. | 同上 |
4. | 文芸サロンにおける文化の交感∼カフェを中心に |
5. | 同上 |
6. | モダニズムと伝統∼演劇運動 |
7. | 同上 |
8. | モダニズムと伝統∼ハイクと俳句 |
9. | 同上 |
10. | 日本近代における「情調」概念の成立と変容∼文化環境の形成に向けて |
11. | 同上 |
12. | 日本近代における「ハイマート(故郷・郷土)」概念の成立と変容∼グローカル文化の交感 |
13. | 同上 |
14. | まとめ,ディスカッション |
15. | 総括 |
評価
出席状況と授業への積極的な参加を前提として,レポート提出による.
再評価
有り
教科書
教科書は特に使わない.教材は適宜,授業中にプリントなどを配布する.
参考資料
依岡隆児『読書のススメ∼四国から,グローカルに∼』(徳島新聞社)
連絡先
依岡(1308, 088-656-7143, yorioka@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
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