2011年度 総合科学教育部 地域科学専攻 博士前期課程 基盤科学分野(理系) — [選択] 1年(前期), 2年(前期)

物質科学特論A

教授・今井 昭二, 教授・増田 俊哉, 教授・三好 德和

2単位

目的

地球環境に配慮された化学物質,化学的手法,化学プロセスなど,当たり前のようにグリーン化学はあたり前のように浸透した.現代社会を支える基盤においても人体や自然環境に悪影響を及ぼす物質を新規の無害物質への交換など,さまざまな持続可能な社会への転換を目指し物質科学は発展している.また,資源の枯渇などが問題となる中で有効な資源利用という観点から未利用物質の資源化,廃棄物の再利用や代替え資源など次世代の物質科学を暗示する研究も重要である.そこで,これからの進むべき物質科学の進路を論究する.

概要

持続可能な社会を形成するためのグリーン化学化された物質科学の重要性を認識するとともに,20世紀では解決できなかった問題点について,また,21世紀になって噴出した物質文明の問題点において,21世紀前半において解決すべき問題点を学ぶ.高齢化社会,資源の枯渇,新興国の経済発展,地球温暖化社会など持続可能な社会を創生するための化学的対策などの具体的な行動が地域社会において現代的な先端研究課題であることなど,化学者の心の問題についてなどの新概念について学ぶ.

目標

1.これから進むべき物質科学の針路を考えられるようになることを目標とする.

計画

1.持続可能な地域の社会創生と21世紀型のグリーン化学とは何か (古代ローマよ再び:社会基盤のグリーン化による安心・安全)
2.地球温暖化の影響下における地域環境(四国の水源地域は,今?)
3.地域の長寿社会において健康を支える21世紀型化学(医療診断が長寿と健康を支える)
4.有害物質の製造および使用の規制について(化学製品のグリーン化学製品)
5.科学者は心で成り立っている(高度情報化社会における化学者のマナーと倫理)
6.生物資源物質の化学(基礎生物有機化学編)
7.生物資源物質の化学(天然物化学編)
8.生物資源物質分析法
9.生物資源物質の変遷
10.生物資源物質の有効利用
11.20世紀の有機合成化学について(研究編)
12.20世紀の有機合成化学について(工業化学編)
13.グリーン有機合成化学の概念について
14.グリーン有機合成化学の開発に向けて
15.21世紀型有機合成化学について
16.第16回:総括授業

評価

出席状況とレポートにより評価.

再評価

なし

教科書

適宜,資料は配布する.

参考資料

御園生 誠·村橋俊一 編「グリーンケミストリー」講談社サイエンティフィック発行

連絡先

今井(総合科学部3号館2N08, 088-656-7273, imai@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 前·後期 火10:30-11:40,木曜日 13:30-14:20
増田(2N01, 088-656-7244, masuda@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
三好(総合科学部3号館北棟2階 2N03, 088-656-7250, miyoshi@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)