物質情報特論
目的
アナログおよびデジタル信号処理の理論を理解し,物質科学の研究例で実際に行う信号処理について学ぶ.
概要
物質のミクロ構造あるいは電子構造を研究するためには,その計測システムの原理を理解するとともに,測定中あるいは測定後のデータに適切なアナログおよびデジタル信号処理を行うことにより,対象となる物質を評価する必要がある.この講義では,科学計測における信号の情報処理として,周波数解析,雑音の発生メカニズムとフィルタによる雑音除去について概説した後に,電磁波や粒子線の計測,磁気共鳴など具体的な計測システムにおける情報処理の実例についての講義を行う.
目標
1. | 雑音の重なった信号から信号をできるだけ歪めずに取り出す信号処理に必要な理論を学ぶ.アナログ信号処理とデジタル信号処理の違いを理解する.物質科学の研究例を通じて,実際に行う信号処理について理解する. |
計画
1. | ガイダンス |
2. | 科学的な計測とデータ処理の考え方 |
3. | 信号と雑音の発生メカニズム |
4. | 変化する信号の周波数解析1(フーリエ変換の基礎) |
5. | 変化する信号の周波数解析2(フーリエ変換の応用) |
6. | Excelを用いた信号と雑音の処理の基礎 |
7. | Excelを用いた信号と雑音の処理の応用 |
8. | 磁気共鳴における信号と雑音の処理の実例 |
9. | コンピューターの動作原理 |
10. | コンピューターで扱うデータ(論理回路と論理演算) |
11. | コンピューターで扱うデータ(二進数と16進数,文字コード) |
12. | データの形式(ビット・バイト・メモリ領域の確保) |
13. | プログラミングの基礎(CPUの命令コード) |
14. | プログラミングの基礎(簡単なプログラム・容量の考察) |
15. | プログラミング言語について |
評価
レポート(50%),質疑応答(30%),プレゼンテーション(20%)
教科書
講義中に適宜紹介する.
参考資料
講義中に適宜指示する.
連絡先
齊藤(総合科学部3号館1N08, 088-656-7232, saito@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 水曜日 12:00∼12:50
伏見(総合科学部3号館1N01, 088-656-7238, kfushimi@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 平日の11:50-12:50