2011年度 総合科学教育部 地域科学専攻 博士前期課程 基盤科学分野(理系) — [選択] 1年(前期)

物性科学特論A

准教授・齊藤 隆仁, 准教授・真岸 孝一

2単位

目的

強相関電子物性に関する知見を深める.また,計測システムの原理を理解する.

概要

我々の回りを取り巻く多くの機能性物質は,その構造や電子状態の違いから様々な物性を示す.その中で,特に強相関電子系と呼ばれる物質群において現れる磁性や超伝導などの特異な物性の特徴を紹介し,それらの現象がどのように理解されるかについて講義する(担当:真岸孝一).また,物質の微視的電子状態を研究するためには,計測システムの原理を理解した上で物性を評価する必要があるため,計測システムとしての核磁気共鳴法の動作を理解し,物性評価の方法を学ぶ(担当:斉藤隆仁).

キーワード

強相関電子系,磁性,超伝導,核磁気共鳴,交流法

関連科目

物性科学特論B

目標

1.強相関電子物性に関する知見を深める.また,計測システムの原理を理解する.

計画

1.序論,磁性の分類(真岸孝一)
2.局在スピン系磁性1 キーワード:常磁性と反磁性 (真岸孝一)
3.局在スピン系磁性2 キーワード:強磁性と反強磁性 (真岸孝一)
4.遍歴電子系磁性1 キーワード:パウリ常磁性 (真岸孝一)
5.遍歴電子系磁性2 キーワード:遍歴強磁性 (真岸孝一)
6.局在スピンと伝導電子の相互作用による磁性1 キーワード:RKKY相互作用 (真岸孝一)
7.局在スピンと伝導電子の相互作用による磁性2 キーワード:近藤効果 (真岸孝一)
8.序論,計測と物性研究(斉藤隆仁)
9.計測システムの原理1 キーワード:交流法 (斉藤隆仁)
10.計測システムの原理2 キーワード:核磁気共鳴 (斉藤隆仁)
11.計測システムの装置1 キーワード:交流法 (斉藤隆仁)
12.計測システムの装置2 キーワード:核磁気共鳴 (斉藤隆仁)
13.計測から得られる物性1 キーワード:磁性 (斉藤隆仁)
14.計測から得られる物性2 キーワード:超伝導 (斉藤隆仁)
15.物性研究における計測例(斉藤隆仁)

評価

ゼミナール形式の講義における発表および質疑応答を中心に評価する.

教科書

テキストは適宜紹介する.

参考資料

参考書・参考資料等は適宜紹介する.

連絡先

齊藤(総合科学部3号館1N08, 088-656-7232, saito@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 水曜日 12:00∼12:50
真岸(総合科学部3号館1N09, 088-656-7230, magishi@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)