臨床心理的地域援助特論
Advanced study of psychological community care
准教授・境 泉洋
2単位
目的
コミュニティで起こっている問題は,面接場面だけでは解決できないものである.臨床心理学的援助においては,クライエントがどのようなコミュニティで生活し,そのコミュニティに適応するためにどのような援助が必要なのかという視点が必要となる. 本講義では,臨床心理学的地域援助の基礎とその応用について理解を深めることを目的とする.
概要
本講義では,予防,コンサルテーション,危機介入といった臨床心理学的地域援助の基礎を学ぶ.その上で,教育,医療,福祉,司法,産業領域での臨床心理学的地域援助の実際についての理解を深めていく.
キーワード
コミュニティ心理学,臨床心理学
注意
本講義で用いる心理療法は主に認知行動療法であるが,認知行動療法に限らず受講する際には臨床心理学の基礎知識を習得しておくことが望ましい.
目標
1. | 予防教育,治療的介入,社会復帰支援という一連のプロセスについて理解し,自身の心理療法を基盤に柔軟な臨床心理的地域援助を行うための知識を身につけることを目標とする. |
計画
1. | ガイダンス |
2. | 臨床心理面接と臨床心理的地域援助 |
3. | 臨床心理的地域援助の背景理論 |
4. | 予防 |
5. | 危機介入 |
6. | 非専門家による支援 |
7. | 訪問支援 |
8. | 非対面式の支援(電話・メール) |
9. | 「ひきこもり」の臨床心理的地域援助 |
10. | 教育領域における臨床心理的地域援助 |
11. | 医療領域における臨床心理的地域援助 |
12. | 福祉領域における臨床心理的地域援助 |
13. | 司法領域における臨床心理的地域援助 |
14. | 産業領域における臨床心理的地域援助 |
15. | 期末試験 |
16. | 総括 |
評価
出席,受講態度,発表,レポート,期末試験等により総合的に評価する.
再評価
原則として再試験は実施しないが,受講生の事情に応じて追加レポート等により合否の判定を行うこともある.
教科書
特に指定しない
参考資料
コミュニティ心理学研究
連絡先
088-656-7191(内線2361)
備考
隔年開講(21年度開講)