アジア思想基礎研究 (前期)
教授・有馬 卓也
2単位
目的
アジア思想基礎研究は,主に思想·文学関係の基礎文献を講読しながら,中国の文化を考えていこうとするものである.漢文を読むための基礎知識を伝えることももちろんだが,メインは文化理解の方に置いている.本年度は中国の不思議小説を集める『太平広記』の中から,巻131報応三十・巻133報応三十二を読む予定.
概要
小説からさぐる思想·文化
キーワード
志怪小説,伝奇小説,中国文化
注意
演習の形態をとるので,全員が担当することを前提とする.したがって,最高25名を限度としたい.最初に出席者の担当を決め,発表当日までに予習のチェックを行うことを義務づける(授業の際,誤読の訂正の為に時間を浪費することをさけるため).
目標
1. | 漢文(白文)に対する基礎理解(慣れ)と,中国文化の理解を通して,人間の普遍的な理解を試み得る目を持つこと. |
計画
1. | 巻131報応三十と巻133報応三十二は因果応報にまつわる怪奇現象譚を26話と22話掲載する.本年度は報応三十のすべてと,報応三十二の一部を読む予定である. |
2. | 毎回3話程度を読んでいく. |
評価
演習形式で行うので,出席点と担当の出来具合を総合して評価する.出席は一回につき3点.担当の点数は100点から出席点(授業回数×3)を引いた数字が満点となる.欠席をする場合,あらかじめ連絡を入れること.連絡があった場合の欠席と無断欠席とでは評価が異なるので注意.詳細は第一回目の講義の時に連絡する.
再評価
行わない.
教科書
特に教科書·参考書として指定するものはないが,以下の文献は講義理解の手助けとなろう.
竹田 晃『捜神記』(平凡社·東洋文庫)
今村与志雄『唐宋伝奇集(上下)』(岩波文庫·赤)
陳 舜 臣『ものがたり唐代伝奇』(朝日文庫)
今村与志雄『酉陽雑俎(1∼5)』(平凡社·東洋文庫)
連絡先
- オフィスアワー: 随時