2011年度 総合科学部 学士課程 — [必修] 1年(後期)

キャリアプラン入門Ⅱ(基礎ゼミナールⅡ)

教授・片岡 啓一, 教授・平井 松午

2単位

目的

将来の社会的・職業的自立を目指し,キャリアプラン,ライフプランに対する基本的な視点・展望を持つために必要な素養と社会的能力を養う.キャリア体験講座や適性把握演習を通じて自らの立ち位置ならびに適性を把握するとともに,学部・学科の教育理念を理解し基礎学力を養成するための準備を行う. 以上が同授業の前半部分の授業目的であるが,後半部分(片岡担当)の目的は次の通りである. J.S.バッハの音楽作品について,文献を購読することを通して極めて具体的なかたちで勉強する.そのことを通じてバッハの音楽に関する造詣を深め,又,音楽の本質に関する考察も行ってみたい.併せて,同授業において学生に発表させたり意見交換を行わせたりして,学生の発表能力・コミュニケーション能力等を育成することにも努めたい.(基本的なところでは,同授業は課題解決・探求型学習の性格を有している.)

概要

前半のキャリアプランニング部分は,学部合同で講義される.キャリア体験講座を通じて学生個々に自らの職業観について考える.必要に応じてレポートが課せられる.次いで適性検査にもとづき,自らの適性を性格,言語,計数,総合の観点から診断・把握する.それらをもとに自らキャリアプランを作成する.さらにコンピテンシー(企業等で要求される能力・行動特性)について学ぶとともに,各自が必要なコンピテンシー項目を選定し,Web版キャリア学習ポートフォリオに登録する. 後半部分は,小クラスに分かれ,ゼミナール形式で遂行される.将来の自立のために大学での学業面での充実を目指し,学科の理念を理解し,自らの社会力・基礎学力を養成するために何をすべきかを学ぶ. なお,授業の後半部分(片岡担当部分)の具体的な概要は,次の通りである. 池辺晋一郎著:「バッハの音符たち」(音楽之友社)という書物を購読することによって,バッハの音楽に関する造詣を深め,音楽の本質についての考察も行う.併せて,受講学生の発表能力・コミュニケーション能力等を育成することにも努力する.同書は,作曲家の立場から極めて具体的なかたちでバッハの作品群について言及されていて,楽譜も豊富に掲載されており,実際の授業においては,CD等を利用してできるだけ音楽鑑賞の時間を作るようにこころがけたい.

キーワード

J.S.バッハの音楽(片岡担当分),音楽の本質(片岡担当分),発表能力・コミュニケーション能力等の育成(片岡担当分)

注意

ここでは,後半の片岡担当部分についてのメッセージのみを書いておきます.この授業は,平成23年度入学の学生のための学部共通科目の一つです.音楽に関して興味と関心のある学生さんであれば,どなたでも気楽に受講してください.先行科目・関連科目については具体的な科目名は書いていませんが,芸術分野・人文科目分野等の科目は,すべて該当すると考えていただいてかまいません.

目標

1.誰もが将来,社会的・職業的自立をしなければならないことを認識し,そのための行動を始める.以上は前半部分の到達目標ですが,後半の片岡担当部分の目標は次の通りです.バッハの音楽についての造詣を深め,音楽の本質について考察する.併せて,プレゼンテーション能力・コミュニケーション能力等を養う.(なお,「目的」の欄でも触れましたが,片岡担当分では,基本的なところでは,課題解決・探求型学習を導入しています.)

計画

1.1.キャリアプラン体験講座(1.考え方)
2.2.キャリアプラン体験講座(2.事例紹介)
3.3.適性把握演習(性格・言語)
4.4.適性把握演習(計数・総合)
5.5.自らのキャリアプラン・ライフプランを考える.
6.6.各業種・職種のコンピテンシー
7.7.Web版ポートフォリオの設定
8.8.「G線上のアリア」・「ブランデンブルク協奏曲」について考察する.
9.9.「ゴルトベルク変奏曲」・「シャコンヌ」について考察する.
10.10.「ヴァイオリン協奏曲」・「トッカータとフーガ二短調」について考察する.
11.11.「インヴェンション」・「音楽の捧げ物」について考察する.
12.12.「平均律クラヴィーア曲集第1巻ロ短調」・「コーヒーカンタータ」について考察する.
13.13.「トリオソナタ」・「シェメッリ讃美歌集」について考察する.
14.14.「イタリア協奏曲」・「無伴奏チェロ組曲」について考察する.
15.15.総括授業.これまで行ってきた授業内容についての全体的な取りまとめ・反省・意見交換等を行う.

評価

前半7回は,出席や(レポートの提出状況など)受講態度による.また,Web版キャリア学習ポートフォリオへの報告内容についても成績評価の対象となる.後半の片岡担当部分については,試験は行わず,レポートを提出することによって単位を出す.その際,出席状況や授業に取り組む姿勢等も,併せて総合的に評価する.

再評価

行わない.

教科書

ここでは,後半の片岡担当分についてのみ書いておきます.池辺晋一郎著:「バッハの音符たち」(音楽之友社).(同書は教員サイドが必要部数を準備して,片岡担当分の授業の初回に貸与し,最終回の授業終了後に返却してもらう方法をとります.)

連絡先

片岡(201, 088-656-7161, kataoka@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)

備考

ここでは,片岡関係のみについて書いておきます.オフィスアワーは後期・木曜日の昼休み.片岡研究室のメールアドレスは,kataoka@ias.tokushima-u.ac.jp.研究室の電話番号は,088-656-7161.同授業は,後期・金曜日・1-2講時にマルチメディアA棟1階の「音響スタジオ」にて開講する.(同授業の前半部分は別の部屋で実施します.)具体的な授業計画の内容についてはできるだけ予定通りに実施したいと思っているが,少し予定とはずれることもあるので,その点はあらかじめご了承をお願いしたい.