2011年度 総合科学部 人間文化学科 国際文化コース 学士課程 — [選択] 2年(前期)

日本史研究Ⅰ

准教授・衣川 仁

2単位

目的

日本中世史における重要な問題点を取り上げ,歴史的な背景や意義を考察する.平安時代を中心に,政治・経済上の特質や,世俗社会が被った影響などについて理解した上で,平安時代の歴史的特質を把握することを目標とする.

概要

平安時代の権力を構成した公家・武家・寺家,その支配をうけた民衆など,平安時代を生きた人々の具体的な動きや考え方について知り得る史料を読み,そこから平安時代史を具体的に復元する.

キーワード

寺院,中世史,平安京,皇統,祈り

注意

史料にもとづいて講義する.わかりやすく解説するつもりであるが,各自でも予習·復習や質問等によって,その内容理解に努めてほしい.

目標

1.中世における人々の考え方やその背景となる社会的土壌について,歴史的に考察できるようになること.

計画

1.夜の平安京―盗賊と武士
2.肉と米―ケガレと禁忌
3.様々な呪い―効果と対処法
4.誓いを破ったら―神仏の罰
5.人間を越える力―見えない恐怖
6.ぜいたくは敵か―過差の背景
7.珍しい輸入品―対外貿易
8.病気とたたかう―病因と治療
9.死んだらどうなるか―死体・墓・後生
10.災害発生―被害と対応
11.うわさの話―情報の伝達
12.宮中スキャンダル―人間関係と政治
13.二人の秀才―信西と頼
14.合戦の実像―源平争乱と社会
15.まとめ
16.総括授業

評価

古代・中世日本史上の諸問題を素材として,その特質を歴史的に考察し把握すると同時に,歴史学が考える学問であることを理解しているかどうかについて,期末テストおよび平常点(授業中に行うミニレポート等も含む)によって評価する.

再評価

なし

教科書

なし

連絡先

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