日本文学基礎研究III (後期)
目的
「近代文学の終り」(柄谷行人)が語られる中,「現代文学」が何であるのかは,文学観が問われる問題である.ここでは,「近代文学」の延長線上にある「現代文学」として考えられるのが,とりあえず「昭和」の文学であると仮定して,「昭和文学史」を再検討してみたい.授業の中では,それぞれの時期の文学をプリントで紹介しつつ,「文学史」の展開を考えていきたい.
概要
プリントを教材として用い,二日目以降のプリントは事前に読んできてもらう.授業はそれを前提として行い,出席者には積極的な発言を求める.
キーワード
文学
先行科目
注意
授業時に発言を求めるので,指定された場合にはテキストを読んだ上で授業に臨むこと.
目標
1. | 「昭和文学史」の流れをつかんだ上で文学を読むことができるようになる. |
計画
1. | ガイダンス:「昭和文学」と「現代文学」 |
2. | 関東大震災と「昭和」のはじまり |
3. | モダニズム文学 |
4. | プロレタリア文学 |
5. | 転向文学と「文芸復興」 |
6. | 戦時下の文学(1) |
7. | 戦時下の文学(2) |
8. | 戦後の文学(1) |
9. | 戦後の文学(2) |
10. | 戦後の文学(3) |
11. | 高度成長期の文学(1) |
12. | 高度成長期の文学(2) |
13. | 高度成長期の文学(3) |
14. | 1980年代の文学 |
15. | 「昭和文学史」再考 |
16. | レポート |
評価
出席確認を兼ねた毎回の小レポートと授業時の発言,期末レポートにより総合的に評価する.
再評価
行わない.
教科書
特に指定しない.教材としてプリントを配布する.
参考資料
年表の会編『近代文学年表』(双文社出版,2002年増補4版),『新潮日本文学アルバム別巻 昭和文学アルバム1・2』(新潮社,1986-87年)など.
連絡先
鳥羽(連絡先未登録)
衣川(088-656-7153, kinugawa@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)