人間行動研究法
教授・川野 卓二
2単位
目的
人間行動を数量的に把握するための系統的なデータ収集法(観察,調査,実験など)について概括し,研究目的に適した手法を用いて収集されたデータの型に即した統計処理法の選択,および基本的な手法の手順の修得を目的とする.そのために,班単位で実際にデータ収集から整理,分析,報告書の作成までを行なう.また,学術誌に発表された論文の研究方法欄を理解することにも重点を置き,研究論文として備えるべき条件についても併せて触れる.
概要
科学的な視点から人間行動を捉えるための方法について;研究計画からデータ収集,分析,報告書の作成および発表までの過程について学ぶ.
キーワード
科学的な研究手法,測定の信頼性と妥当性,研究の信頼性と妥当性,知見の共有化
先行科目
情報処理の基礎Ⅰ
関連科目
自然と技術 / 教養としての統計
注意
4年生の受講も認める.授業には8桁以上,√演算機能つき電卓を持参すること.
目標
1. | グループとして,研究目的に適したデータ収集法を用いて研究計画の立案·実施を行なうことが出来,得られたデータの信頼性と妥当性に関する検証を行なうとともに,適切な分析方法を用いて統計処理を行ない,結果の整理·考察·報告を効果的に行なうことが出来る. |
計画
1. | 1. 研究計画立案の視点 |
2. | 2. データ収集法としての観察,調査,実験法 |
3. | 3. 独立変数と従属変数 |
4. | 4. データの型と統計処理の基本的手法 |
5. | 5. 測定値のモデル |
6. | 6. データの整理と記述統計 |
7. | 7. 測定の信頼性,妥当性 |
8. | 8. 研究の妥当性 |
9. | 9. 学術誌論文の研究方法欄 |
10. | 10.研究報告書の作成 |
11. | 11.発表用スライドの作成 |
12. | 12.発表会 |
評価
評価の配分は,課題(個人課題,グループ課題)50%,期末試験50%で行なう.期末試験には,自著ノート(A4紙1枚)のみ持ち込みを認める.
再評価
なし
教科書
教科書 アン・サール 著「心理学研究法入門」 新曜社
参考書 岩淵千明編著「あなたもできるデータの処理と解析」福村出版
参考書 高橋·渡辺·大渕編著「人間科学研究法ハンドブック」ナカニシヤ出版
連絡先
川野(088-656-7282, kawano@cue.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 月·火曜日 午後12時10分から12時40分まで(and/or by appointment),メールによる質問も受け付ける kawano@cue.tokushima-u.ac.jp