2011年度 総合科学部 自然システム学科 数理·情報コース 数理科学サブコース 学士課程 — 3年(前期)

代数学I

教授・大渕 朗

2単位

目的

数学の中の大きな柱の一つである代数学の基礎的な内容である群,環,体について学ぶ後期の準備として方程式論を学習するのが本講義の目的である.

概要

基礎的な代数系の理論

注意

当授業は線形代数学の知識を仮定する.従って該当する講義を聞いていない場合でも事前に線形代数学の参考書等を一通り目を通しておく事が望ましい.

目標

1.群論,環論の初歩的な内容が理解出来る様になること.

計画

1.代数方程式について(概論)
2.三次方程式のカルダノによる解法
3.四次方程式のフェラリによる解法
4.四次方程式のオイラーによる解法
5.ラグランジュの方程式論I
6.ラグランジュの方程式論II
7.三次方程式と四次方程式のチルンハウゼンによる解法
8.五次方程式とラグランジュの方程式論
9.置換群
10.ルフィニによる五次方程式の解の公式の非存在定理
11.ルフィニの証明の欠陥
12.ガウスとアーベル方程式
13.アーベルによる五次方程式の解の公式の非存在定理
14.ガロアによる方程式論
15.ガロア理論の基本定理

評価

試験及び授業中に行われる課題などによる総合的な判断による

再評価

原則として行わない

教科書

当授業は教科書を用いないで上記の内容を講義するが,講義内容の作成に当たっては下記を強く意識している

参考資料

松阪和夫 代数系入門 岩波書店 (参考書)

連絡先

大渕(088-656-7297, ohbuchi@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 火曜日7·8講時または昼休み(11:50-12:50),大渕研究室(総合科学部一号館二階)としますが,この時間以外でも質問は原則として受け付けます.E-mail: ohbuchi@ias.tokushima-u.ac.jp