2011年度 総合科学部 人間社会学科 地域システムコース 学士課程 — 2年(後期)

地域調査法FII

准教授・樫田 美雄

2単位

目的

後期には,前期に引き続いて現代における地域福祉の重要問題である認知症に関わって生じる問題を調査するための理論と方法を,とりわけ質的調査に関係させた形で身につける.

概要

この講義では,前期に具体的な調査方法を一通り経験してもらったことをふまえて,ワークプレース研究や自成的秩序研究につらなる調査の代表的なものをいくつか取り上げ,その問題設定と具体的な調査方法との関連をみていくこととする.その際,以下の2つを中心に講義と購読により授業を進めていく.①秩序を意識に還元しない立場の可能性を考える.②エスノグラフィ的な知識を組み込んだ会話分析の方法としてのビデオエスノグラフィーという考え方を紹介し,この方法を生かすためにインタビュー等が重要である事を学んでもらう.古典的な研究を新しい目で講読することで,その面白みと実際の方法論について学んでいく.

注意

地域調査法FI·IIでは調査の理論と技法を,地域調査実習FI·IIでは実践と応用を学ぶので,同時受講を前提とする.機器の台数や実習室の制約から受講者数を制限する場合がある.授業は1年間で授業全体の計画を実行するため,なるべく通年で受講すること.

計画

1.オリエンテーション
2.秩序へのアプローチ(1):エスノグラフィー的手法
3.秩序へのアプローチ(2):焦点の定まらない集まりへのアプローチ
4.秩序へのアプローチ(3):ワークプレース研究という方法
5.秩序へのアプローチ(4):歴史的現象に対する研究の可能性
6.秩序へのアプローチ(5):組織科学とエスノメソドロジー・会話分析
7.社会秩序研究と福祉的問題の関係に関する考察
8.医療・福祉へのアプローチ(1):エスノグラフィー的アプローチ
9.医療・福祉へのアプローチ(2):サドナウのアプローチ
10.医療・福祉へのアプローチ(3):D.グードのアプローチ
11.医療・福祉へのアプローチ(4):ダグラス・メイナードのアプローチ
12.医療・福祉へのアプローチ(5):日本の諸研究
13.医療・福祉へのアプローチ(6):ビデオエスノグラフィーという考え方
14.認知症と家族・介護者に関する従来の社会学的研究

評価

出席点,発表の回数と内容により成績評価を行う.

再評価

行わない

教科書

教材については,基本的に必要な部分をコピーして輪読する.

連絡先

樫田(工学部キャンパスSVBL棟3階プロジェクト研究室1に常駐.1号館南棟1階1S19 はときどき., 088-656-9512, kashida.yoshio@nifty.(no-spam)com)
オフィスアワー: 火曜日_14:00から15:00