2011年度 総合科学部 自然システム学科 数理·情報コース 数理科学サブコース 学士課程 — 3年(後期)

解析学II

准教授・大沼 正樹

2単位

目的

自然界の幾多の現象は微分方程式により記述され, その方程式を研究することにより諸現象の解析が行われてきた. その研究の一つとして微分方程式の境界値問題があるがその解法としてフーリエ級数やフーリエ変換の理論が誕生した. 本講義ではフーリエ級数の基本的な性質とフーリエ級数の偏微分方程式の境界値問題への応用を学習する.

概要

フーリエ級数と偏微分方程式の境界値問題

キーワード

フーリエ級数,偏微分方程式の境界値問題

先行科目

解析学基礎

注意

講義の進展や内容は受講生の理解度に応じて変更する場合があります.

目標

1.直行関数系とフーリエ級数の概念が理解できる.
2.簡単な関数のフーリエ級数展開ができる.
3.簡単な偏微分方程式の境界値問題の解法が理解できる.

計画

1.正規直交基底
2.直行系とフーリエ級数
3.三角関数系とフーリエ級数
4.正弦級数と余弦級数
5.任意区間のフーリエ級数
6.複素フーリエ級数
7.近似定理
8.ベッセルの不等式, リーマン・ルベーグの補題
9.各点収束, 一様収束, 微分とフーリエ係数
10.ディリクレ積分, ディリクレ核の変形
11.フーリエ級数の収束条件
12.フーリエ級数の収束
13.パーセバルの等式とその応用
14.三角関数系の完全性, 偏微分方程式
15.フーリエ級数の偏微分方程式への応用

評価

講義への取組状況を確認する提出物と期末試験により総合的に評価する.

再評価

期末試験の得点状況により受験できる.

教科書

『フーリエ解析とその応用』洲之内源一郎 著 サイエンス社

参考資料

『解析入門Ⅰ』 杉浦光夫 著 東京大学出版会

連絡先

大沼(088-656-7225, ohnuma@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: (後期) 月曜日 16時10分∼17時