2011年度 総合科学教育部 地域科学専攻 博士前期課程 基盤科学分野(理系) — [選択] 1年(前期)

情報数学特論

Mathematics for Information Science

准教授・中山 慎一, 教授・片山 真一

2単位

目的

近年,ネットワーク社会における情報漏洩,情報改ざんを防ぎ, さらに本人認証 を行う基盤技術として暗号理論が存在する.本講義では,暗号理論で用いられる 代数・整数論・計算量理論のそれぞれの基本概念について講義する.代数・整数 論では,群論,合同式と剰余計算などの基本理論と,計算量理論に基づいた素数 判定法,素因数分解法などの数論アルゴリズムについて講義する.また計算量理 論では,計算モデル,計算可能性,計算量クラスなどの説明を行い,これらの理 論がどのように公開鍵暗号方式に用いられているか解説する.

概要

計算量の理論と非対称鍵暗号系の暗号理論の基礎を理解する.

キーワード

計算量理論,暗号

注意

学部レベルの代数学,離散数学を習得していること

計画

1.計算可能性の理論
2.判定可能性
3.帰着可能性
4.複雑さの理論
5.クラスP,クラスNP
6.NP完全性
7.領域の複雑さ
8.四則演算の複雑さ
9.剰余環
10.剰余環の演算に関する計算量
11.暗号化方式
12.RAS暗号化方式
13.離散対数
14.デジタル著名

評価

授業への取り組み状況により総合的に評価する.

連絡先

中山(1204, 088-656-7223, shin@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
片山(1304, 656-7228, katayama@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)