活性物質生理学
教授・中川 秀幸
2単位
目的
生物が代謝・産生する物質の中には特徴的な生理活性を有するものがあり，生命現象の謎に迫るツールとして, また天然資源として有用である. 生物の体の基本的的な構成単位は細胞であり，細胞間の認識や情報伝達など, 細胞間の相互作用の解析は生体の恒常性の維持において重要な課題である. 生命物質として多様な活性物質の産生経路やそれらの生体における作用様式を学び，理解することは生命活動の巧妙さを考える機会になる.
概要
生体の生命活動を支えている細胞，あるいは細胞が集合した組織や器官系の機能に影響を及ぼす生体物質や外部環境に由来する生理活性物質の特徴的な作用と，それらの産生プロセスを学ぶ. また, 生体の恒常性維持について解説する.
キーワード
細胞，神経伝達物質，ホルモン，炎症性サイトカイン，内分泌，傍分泌，生理活性物質，薬と毒，ホメオスタシス
注意
ファイルノートを用意し，配布の資料はファイルし，整理すること.
目標
| 1. | 生体で代謝・産生される物質あるいは天然物由来の物質の生体に対する特徴的な作用様式を学び, 理解する. また, 生体は環境の変化に対応し，生体物質を産生する一大製薬工場であることを理解させる. |
計画
| 1. | 細胞は生命の泉 |
| 2. | 生物を形づくる化学物質 |
| 3. | からだの中での情報のやりとり |
| 4. | 生理活性物質 |
| 5. | 内分泌と傍分泌 |
| 6. | 神経伝達物質 |
| 7. | 炎症 |
| 8. | 生物がつくる毒(1) |
| 9. | 生物がつくる毒(2) |
| 10. | 海洋生物と毒(1) |
| 11. | 海洋生物と毒(2) |
| 12. | 薬の分子生物学 |
| 13. | バイオ医薬品 |
| 14. | からだの恒常性 |
| 15. | プレゼンテーションと課題 |
| 16. | 総括授業 |
評価
授業が進んだ段階で，プログレスレポートの提出とプレゼンテーションにおける質疑応答による総合評価.
再評価
再評価を行う.
教科書
特に指定はしない.
参考資料
1) くすり(吉川弘之他著, 東京大学出版会 2472円), 2) 毒と薬の科学 (船山信次著, 朝倉書店 3800円), 3) 医薬 分子生物学 (野島 博著, 南江堂 3880円)
連絡先
1号館中棟(環境共生コース:活性物質生理学研究室)
随時