生態学Ⅱ
准教授・山城 考
2単位
目的
近年の分子生物学の発展に伴い,野生生物集団の生態学的,進化学的解析に遺伝的マーカーを用いた研究が行われるようになった.本講義では,遺伝的情報を用いて,野生生物の生態学および進化学的研究がどのように行われているかについて解説を行い,野生生物の保全について関心を高めることを目的としている.
概要
遺伝的マーカーの種類,また,遺伝的マーカーを用いて,野生生物集団の生態,進化,地理的構造についてどのような情報が得られるのかについて解説を行う.また,保全遺伝学についても解説をおこなう.
キーワード
分子生物学,遺伝子マーカー,生物地理学,分子系統学
注意
最初の講義の時に示します.
目標
1. | 遺伝子マーカーを用いた野生生物の生態学的解析にどのような手法があるのかを理解させ,生物の保全に対する関心を高める. |
計画
1. | 生態学における遺伝学 |
2. | 遺伝様式と遺伝子マーカー |
3. | 集団の遺伝的多様性 |
4. | 遺伝子流動と遺伝的浮動 |
5. | 集団間の遺伝的分化 |
6. | 生物系統地理1(大陸における種分化) |
7. | 生物系統地理2(海洋島における適応放散) |
8. | 系統解析の手法 |
9. | 倍数性のある種の進化 |
10. | 種間交雑 |
11. | 行動・繁殖への遺伝子マーカーの利用 |
12. | 保全遺伝学1 |
13. | 保全遺伝学2 |
14. | 遺伝子組替え生物の生態系への影響 |
15. | 期末試験 |
16. | 総括授業 |
評価
期末試験,出席および受講態度
再評価
なし.
教科書
プリントを配布します.
連絡先
山城(088-656-7257, tyamash@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)