2011年度 総合科学部 総合理数学科 物質総合コース 学士課程 — [選択] 3年(前期)

環境地質学

Environmental Geology

准教授・西山 賢一

2単位

目的

地球表層を構成する地形と,地形を構成する物質である岩石・土の物性ならびにその中を流れる水の特徴について,地表環境の開発・保全・防災の観点から学ぶ.

概要

環境・防災・建設といった社会のニーズに地球科学の立場から応えるためには.岩石・岩盤・土の物性(物理的・力学的性質)を把握することが必要である.また,地球表層における水の循環は,岩石と水との相互作用に影響する.その結果生じる岩石の風化帯は,斜面における物質移動(すなわち土砂災害)の予備物質となる.以上をふまえて,この講義では,地球表層環境の開発・保全・防災に関する事項の理解を目指した講義を行う.

キーワード

地形変化,土・岩石・水の物性,岩石の風化

先行科目

地球環境科学

注意

毎回パワーポイントを使用します.毎回の講義の途中もしくは最後に,理解度を確認するための小問題を出します.講義に関する質問を歓迎します.

目標

1.地球表層環境を構成する岩石・土・水の基本的な物性とその変化について理解する.

計画

1.地球表層の開発・保全・防災
2.地形の形成と地表の変化
3.平野・海岸の地形変化
4.山地の地形変化
5.地質調査の方法と評価
6.土の物理的・力学的性質
7.地下水の特徴
8.地質汚染の分析法
9.岩石・鉱物の風化
10.風化による岩石物性の変化
11.岩石の風化速度
12.斜面における物質移動の種類と特徴
13.斜面災害の解析
14.大規模崩壊の特徴と予測
15.試験
16.総括授業

評価

毎回実施する小テストと,期末試験またはレポートを総合的に判断して評価する

再評価

再試験あり

教科書

指定しない.毎回プリントを配布する.

参考資料

参考書:「地形変化の科学」(朝倉書店),「山崩れ・地すべりの力学」(筑波大学出版会),「災害地質学入門」(近未来社),「建設技術者のための地形図読図入門」(古今書院)

連絡先

西山(総科3号館2S05, 088-656-7239, nisiyama@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
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