基礎数学 / 線形代数学Ⅱ
Basic Mathematics / Linear Algebra 2
平成19年度以前の授業科目:『基礎数学』
平成16年度以前 (医保は17年度以前) の授業科目:『基礎数学 / 線形代数学Ⅱ』
講師・岡本 邦也
2単位
月(7・8) 工((知)1年)授業の目的
線形代数学は,微分積分学とならんで大学初年度の数学の2本の大きな柱である.それは線形代数学の理論が,自然科学や工学はもちろんのこと,情報科学や社会科学などの分野において広く応用されているからである.この授業では,数学の基礎的教養の一翼を担う線形代数学それ自体の実体的,構造的,法則的理解を目指すと同時に数理科学の基礎的手法の修得を目的とする.
授業の概要
行列式,抽象線形空間,固有値問題等について解説する.また,必要に応じて演習問題を解いてもらう.
受講者へのメッセージ
授業には積極的に取り組むこと.予習復習は必ず行うこと.
到達目標
1. | 固有値や固有空間の求め方を理解し,固有値問題に応用できること.また,線形空間の基本事項への理解を深めること. |
授業の計画
1. | 行列式の定義と性質 |
2. | 余因子展開 |
3. | 行列のランク再考 |
4. | 抽象線形空間 |
5. | 線形写像の行列表現 |
6. | 基底変換 |
7. | 固有値・固有ベクトル |
8. | 固有空間と一般化された固有空間 |
9. | ハミルトン-ケーリーの定理と最小多項式 |
10. | 対角化可能のための十分条件I(固有値が単根) |
11. | 対角化可能のための十分条件II(正規行列) |
12. | ジョルダン標準形 |
13. | 計量線形空間,直交基底 |
14. | エルミート変換の固有値問題 |
15. | 期末試験 |
16. | 総括授業 |
成績評価の方法
講義への取り組み状況,演習の回答,レポート等の平常点(30%)と期末試験の成績(70%)を総合して行う.全体で60%以上で合格とする.
再試験の有無
有
教科書
松本和一郎著『線形代数入門』,共立出版
連絡先
岡本(工学部A棟212室, TEL/FAX: 088-656-9441, E-mail: okamoto@pm.tokushima-u.ac.jp)
- オフィスアワー: 【WEB頁】のHPを参照のこと
備考
授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.