日本文学演習
准教授・堤 和博
2単位
目的
日本古典文学作品の高度な解釈力の習得
概要
前期の演習で習得した日本古典文学作品の基本的な解釈力の応用として,日本文学の表現論のうちから,古代の引歌表現を取り上げてさらに解釈力を養うことを目的とする.引歌表現とは,古歌の一部を引用し,引用しなかった部分をきかせる,というような表現技巧を普通指す.しかし,その有様は一様ではなく,今述べた定義ではとうてい収まりきれないものも多い.様々な引歌表現を取り上げ,その特徴を浮き彫りにしながら解釈していく. ところで,演習は,担当者が充実した内容の調査·考察を行うことを目指すのは勿論のこと,それを他の受講者に分かり易く説明するところまでもが目標となる.したがって,レジュメの作り方·発表の仕方などについても,担当者個々の創意工夫と努力を求める.
キーワード
日本古代文学,引歌表現,解釈,発表
注意
単に注釈書を読み,辞書を引くだけの解釈をするのではない.また,第1回目を除く各回担当者は,前回担当者よりもレベルの高い発表を目指すこと.受講者の人数·希望(卒業研究の予定テーマ)等を勘案し,上記内容等に変更を生じる場合もある.ただその場合も,古典文学の解釈力を養うという目的に変更はない.
目標
1. | 引歌表現の解釈 |
2. | 自己の解釈を説明する能力の習得 |
計画
1. | 引歌表現解釈法の基本1―『土左日記』― |
2. | 引歌表現解釈法の基本2―『蜻蛉日記』― |
3. | 引歌表現解釈法の基本3―『源氏物語』― |
4. | 担当者発表1―担当者1が自ら探し出してきた引歌表現―以下は,取り上げるべき箇所を受講者が中古文学の主要な作品中から見つけ出すところから課題とする.従って,以下何を取り上げるかは受講者の判断によるので,ここでそれを具体的に示すことは出来ない. |
5. | 担当者発表2―担当者2が自ら探し出してきた引歌表現― |
6. | 担当者発表3―担当者3が自ら探し出してきた引歌表現― |
7. | 担当者発表4―担当者4が自ら探し出してきた引歌表現― |
8. | 担当者発表5―担当者5が自ら探し出してきた引歌表現― |
9. | 担当者発表6―担当者6が自ら探し出してきた引歌表現― |
10. | 担当者発表7―担当者7が自ら探し出してきた引歌表現― |
11. | 担当者発表8―担当者8が自ら探し出してきた引歌表現― |
12. | 担当者発表9―担当者9が自ら探し出してきた引歌表現― |
13. | 担当者発表10―担当者10が自ら探し出してきた引歌表現― |
14. | 担当者発表11―担当者11が自ら探し出してきた引歌表現― |
15. | 担当者発表12―担当者12が自ら探し出してきた引歌表現― |
16. | レポートの注意 |
評価
発表及びレポートの出来映え
再評価
無
教科書
無
参考資料
『角川古語大辞典』(角川書店)
『日本国語大辞典』,『同第二版』(小学館)
『小学館古語大辞典』
『新編国歌大観』(角川書店)
連絡先
堤(4-404, tsutsumi@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)