2011年度 歯学部 口腔保健学科 学士課程 — [選択] 3年(前期)

高齢者福祉

教授・羽田 勝, 助教・竹内 祐子, 非常勤講師・大下 直樹

2単位

一般目標

老人福祉の社会的背景や理念,目的について理解させる.また,老人福祉,老人保健および介護保険制度の概要とサービス体系,内容および利用手続き等,具体的な実践活動を理解させる.さらに,老人福祉サービスと関連行政の一体的運用の必要性や民間シルバーサービスの現状とその社会的意義について理解させる.

授業概要

高齢者の身体的・精神的変化を取り上げ,高齢期に社会とのかかわりがどのように変化するかを教授する.高齢者に関する制度や社会福祉サービスについて整理し,現在の課題について教授する.我が国の高齢者福祉をより深く理解するために,欧米の高齢者保険制度を取り上げ比較する.

授業方法

講義

授業場所

3年次前期 月曜2,3時限 第5講義室

注意事項

高齢者福祉の授業では授業計画の「内容」の欄に各講義事項のキーワードを掲載している. ①受講者は各回のキーワードについて事前に予習して理解した内容を簡潔に纏めること. ②受講者は毎回受講後に学習成果を基にキーワードについて再度内容を簡潔に纏めること. また予習時の内容と復習時の内容を比較して学習成果を確認すること. ③試験は全講義数の2/3以上の出席を満たしている者に対して行う. ④予習,復習をすることが出席評価に含まれる.

行動目標 (到達目標)

1.高齢者の特徴を多角的に捉え,説明できる.
2.高齢者を取り巻く問題や生活課題について説明できる.
3.高齢者に関する保健福祉政策やサービス,民間から提供されるサービスについて説明できる.
4.高齢者やその介護者をサポートする体制について説明できる.
5.高齢者福祉制度について諸外国の制度を学び,我が国との比較ができる.
6.高齢者福祉分野における実践事例を通して援助過程の展開の仕方を理解する.

授業計画

項目内容担当
1.高齢者の特性
高齢者の社会的理解,身体的理解
羽田,竹内
2. 〃
高齢者の精神的理解,総合的理解
大下
3.少子高齢社会と高齢者
少子高齢社会と社会的問題
4. 〃
高齢者を取り巻く諸問題
5.高齢者保健福祉の発展と法体系
高齢者保健福祉の起源と生成ー古代から近代
6. 〃
高齢者保健福祉制度の発展
7. 〃
高齢者保健福祉制度・施策の体系
8.高齢者支援の関係法規
老人福祉法
9. 〃
高齢者の医療の確保に関する法律
10. 〃
高齢者虐待防止法,その他の関係法規
11.介護保険制度の基本的枠組み
介護保険制度の全体像,目的と理念
12. 〃
保険財政,保険者と被保険者
13. 〃
介護保険制度の最近の動向
14.介護保険制度の仕組み
要介護認定の仕組みとプロセス
15. 〃
保険給付,介護報酬
16. 〃
地域支援事業
17. 〃
介護保険事業計画,サービスの質を確保するための仕組み
18.介護保険とサービスの体系
介護支援専門員
19. 〃
居宅サービス,施設サービス
20. 〃
介護予防サービス,地域密着型サービス
21.高齢者を支援する組織と役割
行政機関
22. 〃
指定サービス事業者・国民健康保険団体連合会の役割
23. 〃
地域包括支援センターの組織体系と役割
24. 〃
社会福祉協議会
25. 〃
ボランティア団体・非営利民間活動
26.高齢者支援の方法と実際
高齢者支援の方法
27. 〃
介護保険法における連携と実際
28.高齢者を支援する専門職と役割と実際
専門職の役割と実際,専門職による協働(多職種連携)
29. 〃
専門職の倫理
30.近未来の高齢者福祉の課題

成績評価の方法

筆記試験を実施し,100点満点で60点以上を合格とする.

再試験

必要に応じて実施する.

教科書,参考書

新・社会福祉士養成講座 13 高齢者に対する支援と介護保険 中央法規出版

参考資料

福祉小六法 中央法規出版

連絡先

羽田(0886622684, hada@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
竹内(yu-take@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
大下(連絡先未登録)