2006年度 徳島大学 共通教育 教養科目群 |
EDB |
自然と技術 / Science and Technology |
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ゼミナール「鏡の中の世界-はじめての立体化学-」 |
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[旧カリキュラム] 授業科目名: 自然科学ゼミナール
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助教授・佐野 茂樹 2単位 前期 水(7・8) 全(全) |
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授業の目的 |
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鏡の中には,どのような世界が広がっているのだろうか.一見同じに見える鏡像体にも,重ね合わせることができるものとできないものがあり,そこには立体化学という重要な概念が存在する.鏡像体と重ね合わせることのできない医薬品を鏡の中の人間に与えたならば,果たして効果はあるのだろうか.授業では,有機化合物の立体構造に着目し,立体化学に関する基本的概念の修得を目的とする. |
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授業の概要 |
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有機化合物を立体的にとらえるために必要な基礎的事項を,以下の授業計画に従って解説する.適宜プリントを配付し,分子模型を用いることにより,二次元的に記述された化合物の三次元的な視覚化を練習する.期末には授業内容の総復習として,各自が選択した一つの課題についてレポートを作成し,課題発表と討論を行う. |
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キーワード |
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構造異性,立体異性,光学活性,立体配置,立体配座 |
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関連科目 |
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基礎化学 |
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到達目標 |
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1. | 構造異性体と立体異性体について説明できる. |
2. | キラリティーと光学活性を概説できる. |
3. | 鏡像異性体とジアステレオ異性体について説明できる. |
4. | ラセミ体とメソ化合物について説明できる. |
5. | 絶対配置の表示法を説明できる. |
6. | Fischer投影式とNewman投影式を用いて有機化合物の構造を書くことができる. |
7. | エタンおよびブタンの立体配座と安定性について説明できる. |
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授業の計画 |
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1. | 立体化学とは何か:エフェドリン,サリドマイド,イブプロフェン,グルタミン酸などの身近なキラル化合物 |
2. | 光学活性:平面偏光,旋光度 |
3. | 構造異性体と立体異性体:鏡像異性体,ジアステレオ異性体 |
4. | 立体配置と立体配座:Fischer投影式とNewmann投影式によるキラル化合物の記述 |
5. | 中心性キラリティー:不斉炭素原子,順位則,R配置とS配置 |
6. | 不斉炭素原子を持たないキラル化合物:軸性キラリティー |
7. | 不斉炭素原子を持たないキラル化合物:面性キラリティー |
8. | 不斉炭素原子を持たないキラル化合物:ヘリシティー |
9. | 対称要素:回転軸,対称面,対称心,回映軸 |
10. | エタンおよびブタンの立体配座:ねじれ形と重なり形,アンチ配座とゴーシュ配座 |
11. | シクロヘキサンの立体配座:アキシアル結合とエクアトリアル結合,いす形配座と舟形配座 |
12. | 化学反応の立体化学:置換反応,付加反応,脱離反応,転位反応 |
13. | 不斉合成:エナンチオ選択的反応とジアステレオ選択的反応 |
14. | 課題発表と討論1 |
15. | 課題発表と討論2 |
16. | 課題発表と討論3 |
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教科書 |
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教科書は使用しない.適宜プリントを配付する. |
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参考資料 |
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ボルハルト·ショアー著『現代有機化学·上(第4版)』化学同人 |
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成績評価の方法 |
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課題発表,レポート,授業への取組み状況などをもとに総合的に評価する. |
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WEBページ |
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→コンテンツサーバ (EDB/CMS) |
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連絡先 |
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佐野(13170-0623, 088-633-7273, ssano@ph.tokushima-u.ac.jp) オフィスアワー:
随時,薬化学研究室(薬学部6階東) |
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受講者へのメッセージ |
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有機化学の根幹を成す立体化学の基礎をじっくりと学び,三次元的にとらえた有機化合物の神秘的な美しさを実感してもらいたい.「自ら学ぶ」という積極的な姿勢を期待する. |