2006年度 徳島大学 共通教育 基礎科目群
EDB
基礎物理学 / Basic Physics
基礎物理学f·力学概論
助教授・菅原 仁 2単位 前期 月(5・6) 工(建)
専門教育を理解する上で必要な古典力学の基礎的な知識·考え方を修得し,基本的な問題に応用し解決する能力を養う.
古典力学の初歩を学ぶ.ニュートンの運動法則からどの様に物体の運動を説明できるのか,その理論と方法を修得し,その過程で導かれる種々の物理概念 -- 運動量,力学的エネルギー,角運動量,相対運動など -- について考察を加える.
基礎数学
自然法則とは何かを把握し,その上で古典力学の基本的な構成を知る.簡単な場合の運動方程式が自分で解けるようになり,エネルギー·運動量·角運動量などの基本的物理量及びその保存法則の意味·意義を正しく理解すること.
1.物理量とベクトル(1)ベクトル, ベクトルの足し算·引き算
2.物理量とベクトル(2)ベクトルの微分·積分,速度および加速度ベクトル
3.力学の基本法則 --- 運動の法則 ---(1)運動の法則,運動量保存則
4.力学の基本法則 --- 運動の法則 ---(2)力積
5.運動方程式の簡単な応用(1)自由落下1(空気抵抗のない場合)
6.運動方程式の簡単な応用(2)自由落下2(空気抵抗のある場合)
7.運動方程式の簡単な応用(3)放物運動,単振動
8.力学的エネルギー(1)ベクトルの内積(スカラー積)と仕事
9.力学的エネルギー(2)偏微分と全微分
10.力学的エネルギー(3)力学的エネルギー保存則
11.角運動量と惑星の運動(1)ベクトルの外積(ベクトル積)
12.角運動量と惑星の運動(2)角運動量保存則と中心力
13.角運動量と惑星の運動(3)惑星の運動と万有引力の法則
14.みかけの力 --- 慣性系と非慣性系 ---(1)直線的な加速度を持つ系
15.みかけの力 --- 慣性系と非慣性系 ---(2)回転運動する系
16.総括授業
プリントを配布し,それを教科書として使用する.力学のテキストは既に非常に多く出版されているので,特にその中の何冊かを参考書として指定することはしない.自分で読んでみて一番わかりやすいと感じるものを参考書とすればよい.但し,まずは配布のプリントを何度も繰り返し読むこと.
レポート·小テスト·受講態度·期末試験を総合して判定する.詳しい説明は第1回目の講義において行う.なお,言うまでもないことだが,講義中の私語·携帯電話の使用などは厳禁する.これが守れない受講者は,その時点までの成績には一切無関係に,その場で再受講とする.
(工(建設)1年)
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菅原(総合科学部3号館1N06, 088-656-7229, sugawara@ias.tokushima-u.ac.jp)
 オフィスアワー: 質問などは在室時随時受け付ける.
高校で物理を履修していれば理解しやすいことは間違いないが,しかしそのような予備知識は前提としない.但し,微分·積分の基本については,全員既習として話を進める.何らかの理由で,微積分の勉強をしていない学生は,必ず前もって自習しておくこと.