2007年度 総合科学部 人間社会学科 アジア研究コース アジア研究サブコース 学部課程 — 2年(前期), 3年(前期), 4年(前期)
2007年度 総合科学部 人間社会学科 アジア研究コース 日本文化研究サブコース 学部課程 — 2年(前期), 3年(前期), 4年(前期)
EDB
アジア史基礎研究 (前期)
教授・葭森 健介 2単位
授業の目的
東アジアの歴史·社会に関する文献資料(主として漢文資料)の読解を通して,アジアの歴史や社会への理解を高めると共に,日本·東洋地域研究コースで卒業研究を行ってゆこうとする学生諸君に必要な情報処理能力·語学力を養成することを目的とする.
授業の概要
『三国志』の講読を通じ,漢文による歴史資料の読解力を身につけると共に,当時の政治,軍事,社会の諸問題を考察する.昨年度は『三国志』の中から張洽,夏侯惇,馬超,甘寧等の武人の列伝の講読した.今年度も受講者の希望も考慮し,『三国志』の中から題材を選ぶ.とりあえず今年度は赤壁の戦い及び周瑜,呂蒙らの呉の武人などの記事に関わる資料の講読を考えている.
キーワード
『三国志』,中国中世史,漢文講読,歴史資料論
先行科目
人間と生命,歴史と文化
関連科目
アジア史基礎研究 (後期)アジア史研究Iアジア地域交流史
受講者へのメッセージ
受講に際しては現代中国語,漢文の読解力,それに加えて十分な予習復習が欠かせないのでその点注意しておくこと.授業計画は授業内容をテーマ別に記したものであって,始めと終わりを除いて,順序を記したものではない.
到達目標
辞書や工具書を使い訓点のない簡単な『正史』の漢文が読め,『三国志』の時代背景が理解できることを目標とする.
授業の計画
1.受講生と共に『三国志』の中から講読する部分を選定する.
2.辞書の使い方.特に付録の利用法.
3.漢文のリズムのつかみ方.漢文の語順の法則.
4.送りがな,返り点付け方.漢文の禁則事項.
5.工具書(索引や種々の事典)の有効活用法.
6.官職,人名,地図の調べ方と読み込み方.
7.既存の研究の利用法.
8.『三国志』という資料の性格について(1).
9.『三国志』に出てくる歴史的用語について(1).
10.『三国志』の時代背景(1).
11.『三国志』の登場人物について(1).
12.『三国志』と日本(1).
13.中国の歴史から見た三国時代(1).
14.中国の自然環境と『三国志』(1)
15.『三国志』を読んで(1)
16.『三国志』を読んで(2)
成績評価の方法
平常点とレポートを組み合わせて評価する.特に,平常点が重視されるので欠席の多い場合は単位を出せない.
対象学生
他学科,他学部学生も履修可能
教科書
テキストはプリントを配布する.参考書はないが漢文と雖ども外国語である(それも古文).従って辞書は必携.高校の時に使ったものでもよいから必ず持参すること.なお,『三国志』について何か読んでおく方が取っつきやすい(但しコンピューターゲームは除く).
参考資料
授業の中で紹介する.とりあえず川勝義雄『中国の歴史』3(講談社学術文庫)を挙げておく.
WEBページ
→コンテンツサーバ (EDB/CMS)
連絡先
葭森(アジア史研究室, 088-656-7156, yosimori@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
 オフィスアワー: (前後期) 水曜日 午後12時半から13時半