2007年度 総合科学部 人間社会学科 アジア研究コース 日本文化研究サブコース 学部課程 — 2年(後期)
2007年度 総合科学部 人間社会学科 アジア研究コース アジア研究サブコース 学部課程 — 2年(後期)
EDB
日本史研究II
准教授・衣川 仁 2単位
授業の目的
中世は宗教の時代とも言われるように,他の時代に比して宗教,殊に仏教の〈力〉が強く,それは政治的・社会的にも影響力をもっていた.そんな中で「悪僧」と呼ばれる僧侶たちが活躍する.宗教者であるはずの僧侶がなぜ「悪」と呼ばれたのか,そして仏教の〈力〉との関連はどのようなものであったのか,史料に基づいて検討する.
授業の概要
中世社会において活躍した「悪僧」の様相を明らかにし,世俗権力・社会との関連や寺院内部における位置づけを踏まえて,その特質を解明していく.
キーワード
顕密仏教,世俗権力,寺院大衆,悪僧
関連科目
日本史基礎研究II
受講者へのメッセージ
史料にもとづいて講義する.わかりやすく解説するつもりであるが,各自でも予習·復習や質問等によって,その内容理解に努めてほしい.
到達目標
「悪僧」からみた中世仏教の特質と,それを認めた中世社会との関係ついて理解する.
授業の計画
1.悪僧論の可能性
2.悪僧の発生論・構成論
3.武力形成の要因
4.寺院生活の変化
5.寺院武力の問題性
6.正当化の手法
7.従僧・童子から組織的武力へ
8.山寺両門の抗争
9.南都北嶺の戦争
10.動員される武力
11.荘園支配の武力
12.「悪僧」と社会
成績評価の方法
主として期末試験により評価するが,出席・コメントなど授業への取り組みも勘案する.
教科書
プリント等を配布する.
WEBページ
→コンテンツサーバ (EDB/CMS)
連絡先
衣川(088-656-7153, kinugawa@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
 オフィスアワー: 月曜日10時25分∼11時55分(前期),月曜日12時50分∼14時20分(後期)