2008年度 総合科学部 人間社会学科 アジア研究コース 日本文化研究サブコース 学部課程 — 3年(通年), 4年(通年)

2008年度 総合科学部 人間社会学科 アジア研究コース アジア研究サブコース 学部課程 — 3年(通年), 4年(通年)

日本文学演習II

准教授・堤 和博

4単位

目的

日本文学の表現論のうちから,古代の引歌表現を取り上げて解釈力を養うことを目的とする.引歌表現とは,古歌の一部を引用し,引用しなかった部分をきかせる,というような表現技巧を普通指す.しかし,その有様は一様ではなく,今述べた定義ではとうてい収まりきれないものも多い.様々な引歌表現を取り上げ,その特徴を浮き彫りにしながら解釈していく. なお,前期においては,引歌表現に入る前に,古典を解釈するための基本的な知識·方法について演習する.具体的には,当時の資料及び現在の辞書·注釈書·索引類等を参考にしながら解釈していく方法を身につけるようにする. ところで,演習は,担当者が充実した内容の調査·考察を行うことを目指すのは勿論のこと,それを他の受講者に分かり易く説明するところまでもが目標となる.したがって,レジュメの作り方·発表の仕方などについても,担当者個々の創意工夫と努力を求める.

概要

引歌表現の解釈

キーワード

日本古代文学,引歌表現,解釈

注意

単に注釈書を読み,辞書を引くだけの解釈をするのではない.また,第1回目を除く各回担当者は,前回担当者よりもレベルの高い発表を目指すこと.受講者の人数·希望(卒業研究の予定テーマ)等を勘案し,上記内容等に変更を生じる場合もある.ただその場合も,古典文学の解釈力を養うという目的に変更はない.

目標

1.日本古典文学作品の解釈力の養成.

計画

1.前期は,最初の数講で古典の解釈法について概説した後,ある作品(未定)を取り上げ,受講者が順次担当発表していく.
2.後期も最初の数講で引歌表現についての基礎的な知識,調べ方を講じ,こちらで見本を示した後,受講者が順次担当して発表していく.なお,担当箇所は各自で決めることとする.

評価

発表の出来映え,及び,レポート

再評価

行わない

教科書

なし

参考資料

『角川古語大辞典』(角川書店)

『日本国語大辞典』,『同』第二版(小学館)

小学館『古語大辞典』

角川書店『新編国歌大観』

連絡先

堤(1315, tsutsumi@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 月曜日 10時10分から11時55分