科学計測
Scientific Measurements
目的
あらゆる測定は誤差を伴う.測定値の取り扱い時に必要な誤差論について講義し,確からしい値とその精度を求める方法の基礎を習得させる.また,機械システムの高性能化•知能化に最近広く用いられている光センシングやオプトメカトロニクスの基礎となる応用光学について講義し,これら光技術を用いた新しい機械システム技術に必要な基礎を修得させる.
概要
測定精度の向上には測定装置や測定方法の改良が大切であるが,測定値の取り扱い方にも理論的裏付けが必要である.本講義では,まず誤差論の基礎を学び,真の値に近い確からしい値とその精度を求める方法の基礎を講述する.その後,精密計測に広く用いられている光学の基礎を理解させるために光の電磁理論,幾何光学,波動光学,光源,光検出器などを講述するとともに,様々な光科学計測について解説し,応用光学の基礎力の養成を図る.
キーワード
光学,光計測,誤差
要件
三角関数,複素関数,ベクトル解析,確率統計,基礎波動論などに関する基礎知識を持っていることが望ましい.
目標
1. | 測定時の誤差の取り扱い方法の基礎を理解する.光の性質および光を使った計測の基礎を理解する |
計画
1. | 測定と誤差 |
2. | 分布関数 |
3. | 誤差と平均値 |
4. | 回帰分析 |
5. | 回帰分析および中間試験 |
6. | 光の電磁理論 |
7. | 電磁波 |
8. | 偏光 |
9. | 干渉と回折 |
10. | 屈折と反射 |
11. | 幾何光学,レンズ |
12. | 光源と光検出器 |
13. | 距離計測 |
14. | 形状計測 |
15. | 分光計測 |
16. | 期末テスト |
評価
平常点(受講姿勢,小レポート),中間試験,期末定期試験を総合して評価する.平常点と中間試験と期末試験の比率は1:3:6とする.
JABEE合格
【成績評価】と同一である.
JABEE関連
(A)70%,(D)30%に対応する.
対象学生
開講コースと同学科の夜間主コース学生も履修可能
教科書
谷田貝豊著「応用光学 光計測入門」丸善
吉澤康和著「新しい誤差論-実験データ解析法-」共立出版
参考資料
山口一郎著「応用光学」オーム社
連絡先
備考
ほぼ毎回の授業で小レポートを課す.平常点には,受講姿勢に加え小レポートの提出状況と内容も含まれる.