2008年度 工学部 建設工学科 昼間コース — [選択] 2年(後期)

建設マネジメント

Construction Management

准教授・滑川 達

2単位

目的

建設事業の企画から竣工後の維持管理に至る一連のライフサイクルの流れを理解するとともに,それらをマネイジしていくためのソフト技術に関する基礎的能力を身につける.

概要

本講は,次の3 つの柱によって構成される.(1) 建設マネジメント概論(1∼4 回) では,建設事業を推進させる一連のプロセスを概観するとともに,関連する各種の事業実施方式や契約制度について講述する.(2) 我が国の公共調達制度改革の議論過程(5∼8回) では,我が国の公共調達システムの歴史と特徴及びこれまでの制度改革に関する議論の経緯につて代表的な論文2編を比較読解する. (3) 工程マネジメント手法(9∼14回) では,施工マネジメント業務の中核的業務として位置づけられる工程マネジメントに適用されている科学的手法について講述する.特に,PERT 系ネットワーク手法を中心に,工程ネットワークの作成方法やそれに続くスケジュール計算方法について解説する.

キーワード

建設事業,公共調達制度,工程マネジメント

要件

なし

注意

関連授業科目として,「建設の法規」,「生産管理」,「労務管理」,「職業指導」の受講を推奨する

目標

1.建設事業推進に際するプロセス,事業実施方式,契約制度の基礎的知識を習得する.(1∼4回)
2.我が国の公共調達制度改革に関する議論過程の基礎的知識を習得する.(5∼8回)
3.工程マネジメントのための科学的手法の基礎的知識を習得する.(9∼15回)

計画

1.ガイダンス(1)
2.建設事業の進め方(1)
3.建設事業の進め方(2)
4.建設事業の進め方(3)
5.我が国の公共調達制度改革の議論過程(1)
6.我が国の公共調達制度改革の議論過程(2)
7.我が国の公共調達制度改革の議論過程(3)
8.我が国の公共調達制度改革の現状とこれから 目標2最終レポート
9.工程マネジメント概説(1)
10.CPM系ネットワーク手法(1)
11.CPM系ネットワーク手法(2)
12.CPM系ネットワーク手法(3)
13.CPM系ネットワーク手法(4)
14.CPM系ネットワーク手法(5)
15.EVMS
16.期末試験(工程マネジメント手法)

評価

到達目標1の達成度を,演習レポートと最終レポートの割合を2:3として算出される評点により評価し,評点≧60%を当目標のクリア条件とする.到達目標2の達成度を,最終レポートの評点により評価し,評点≧60%を当目標のクリア条件とする.到達目標3の達成度を,``演習レポート+小テスト''ならびに期末試験の割合を2:3として算出される評点により評価し,評点≧60%を当目標のクリア条件とする.すべての到達目標をクリアした場合を合格とし,成績は,到達目標1∼3の評点の重みをそれぞれ30%,20%および50%として算出する.

JABEE合格

【成績評価】と同一である.

JABEE関連

本科目は本学科の教育目標の3(5)に,100%対応する.

対象学生

他学科,他学部学生も履修可能

教科書

講義時にプリントを配布する.

参考資料

秋山孝正·上田孝行編著:すぐわかる計画数学,コロナ社,土木施工管理技術研究会編:ネットワークプランニング基礎編,土木施工管理技術研究会,池田將明著:建設事業とプロジェクトマネジメント,森北出版株式会社,日本道路協会:道路構造令の解説と運用,丸善,古田均等:建設業界のためのデータモデル,工学社,

連絡先

滑川(A412, 088-656-9877, namerikawa@ce.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: オフィスアワー:年度ごとに学科の掲示を参照すること

備考

1∼4回および8∼14回を滑川が,5∼7回を山崎が担当する.なお,止む無く欠席する場合は,事前に滑川教員まで必ず連絡すること.