2008年度 工学部 化学応用工学科 昼間コース — [選択必修(B)] 3年(後期)

反応有機化学

Fundamentals of Organic Reaction Mechanisms

教授・河村 保彦

2単位

目的

有機化合物の機器分析による構造解析法(質量分析法·赤外分光法·核磁気共鳴分光法·紫外分光法)を学ぶ.併せて,共役ジエンおよびベンゼン類の構造と反応性について学ぶ.

概要

現代有機化学の根本となっている有機分子の構造解析法について解説する.併せてそうした手法が,共役ジエンおよびベンゼン類の反応および構造解析にどのように用いられるか講述する.

キーワード

質量分析法,赤外分光法,核磁気共鳴分光法,紫外分光法,共役ジエン,芳香族化合物,アルコール,フェノール

要件

「基礎有機化学」,「有機化学」の履修を前提に講義を行う.

目標

1.種々の機器分析法の原理を理解し,有機分子の構造解析に応用できる.
2.共役ジエンおよびベンゼンをはじめとする芳香族化合物の構造と反応性を理解する.

計画

1.質量分析法とその原理 教科書第12章を予習する.
2.イオン開裂の様式と質量分析法による構造解析1
3.質量分析法による構造解析2
4.赤外分光法とその原理
5.赤外分光法による構造解析
6.核磁気共鳴分光法1 プロトンNMRの原理 教科書第13章を予習する.
7.磁気共鳴分光法2 プロトンNMRの一般的測定法
8.中間試験
9.核磁気共鳴分光法3 デカップリングとプロトンNMRの解析
10.核磁気共鳴分光法4 炭素NMRの原理と測定法
11.核磁気共鳴分光法5 NMRスペクトルの解析
12.共役ジエン類の特長と反応の速度及び動力学支配 教科書第14章を予習する.
13.紫外分光法とウッドワード則
14.ベンゼンと芳香族性 教科書第15章を予習する.
15.期末試験
16.答案の返却と講評

評価

到達目標の2項目がそれぞれ60%以上達成されていると評価できる場合,合格とする.達成度の評価は,中間試験40%,期末試験60%として評価する.それらを合計して60%以上あれば合格とする(出席点は,加味しない).

JABEE合格

中間試験(40%)及び期末試験(60%)により評価する.両者を合計して60%以上の成績を修めた者を合格とする.

JABEE関連

本学科教育目標(A:○),(B:◎)に対応する.

対象学生

開講コースと同学科の夜間主コース学生も履修可能

教科書

伊東,児玉訳「マクマリー有機化学」(東京化学同人)

参考資料

荒木,益子ら訳「有機化合物のスペクトルによる同定法」(東京化学同人)

連絡先

河村(化410, 088-656-7401, kawamura@chem.tokushima-u.ac(no-spam).jp)

備考

なし