物質機能化学1及び演習
Physico-chemical Excercise 1
講師・鈴木 良尚
2単位
目的
化学平衡と化学反応速度についての基礎事項の修得と,演習による応用力の修得を行う.
概要
平衡状態の熱力学を通じての化学平衡の概念と,それを基にした,非平衡状態の反応速度論について解説し,毎回小テストを行う.さらなる理解のために中間テストも行う.質問などは,授業中に限らず,常に受け付ける.
要件
基礎物理化学の履修を前提とする.また,微分方程式I,物理化学の履修が望ましい.
注意
毎回の小テスト,中間テスト,定期試験とも全て成績評価対象になるので注意すること.
目標
1. | 平衡熱力学,化学平衡について理解する. |
2. | 化学反応速度論の基礎を理解する. |
計画
1. | 熱力学の復習(Entropyいろいろ) |
2. | 熱力学の復習(Legendre変換とMaxwellの関係式) |
3. | 部分モル量,活量と活量係数 |
4. | Raoultの法則,Henryの法則,溶液中への固体の溶解 |
5. | 化学親和力,化学平衡の条件,反応強度 |
6. | 理想気体反応の自由エンタルピーと平衡,平衡定数いろいろ |
7. | Le Chatelierの原理,平衡定数の圧力,温度変化 |
8. | 中間テスト |
9. | 化学変化の速度,反応次数,一次,二次反応速度式 |
10. | 反応次数の決定,逆反応,速度定数と平衡定数 |
11. | 化学緩和,流動系中の反応,反応速度の温度依存性 |
12. | 活性複合体理論,単分子反応 |
13. | さまざまな反応速度I |
14. | さまざまな反応速度II |
15. | 院試に良く出る物理化学 |
16. | 定期試験 |
評価
到達目標の2項目が達成されているかを,試験100%(毎回の小テストの合計:中間テスト:期末テスト= 1 : 1 : 1の比率で合計)で評価し,合計で60%以上あれば合格とする.
JABEE関連
本学科の教育目標(A: ○), (B: ◎)に対応する
対象学生
開講コース学生のみ履修可能
教科書
ムーア「物理化学」(上) 東京化学同人
参考資料
田崎晴明著「熱力学 現代的な視点から」培風館
連絡先
鈴木(化514, 088-656-7415, suzuki@chem.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
備考
講義ノート·小テストの解答は,http://www.chem.tokushima-u.ac.jp/B2/TamuraLab/suzuki.htmlからdownloadして利用して下さい.