2008年度 工学部 化学応用工学科 昼間コース — [選択必修(B)] 2年(前期)

分析化学

Analytical Chemistry

講師・薮谷 智規

2単位

目的

試料中の目的物質および化学種を識別し,その相対量あるいは絶対量を求めるのが化学分析であり,その方法論を探究するのが分析化学である.その分析化学の基礎の修得および現代社会に付随する諸問題を分析化学の見地から捉えることを目的とする.

概要

分析化学の基礎原理および方法論について講述する.また,分析化学に関連する最新のトピックスについて解説を行う.

キーワード

試料調製,分離濃縮,定量分析法,分析値の取り扱い

先行科目

基礎分析化学

関連科目

機器分析化学

要件

基礎分析化学を履修しておくこと

注意

電卓を必ず持参すること.予習レポートの提出と授業内で行う小テストを適宜実施する.予習レポートとは次回行う講義の概要について自身で調べて来るものであり,小テストは授業内容に関連した部分を答えるものである.

目標

1.基礎分析化学で履修した化学平衡に関して復習し,確実に理解すること. (授業計画1-15および定期試験による.)
2.古典定量分析法に関して理解を深める.
3.分析法の大きな目的のひとつである「分離·濃縮」と環境化学,地球科学で重要視される「試料採取·調製」に関して修得する.
4.分析値の取り扱いについて理解を深める.

計画

1.総論
2.分析値の取り扱いについて (教科書113-119ページを予習する)
3.酸塩基平衡の復習とそれを用いる定量分析法 (教科書9-34と51-57ページを予習する.)
4. 〃
5.酸化還元平衡の復習とそれを用いる定量分析法 (教科書38-43と58-60ページを予習する.)
6. 〃
7.錯形成平衡の復習とそれを用いる定量分析法 (教科書43-49と60-67ページを予習する.)
8.沈殿平衡の復習とそれを用いる定量分析法 (教科書34-38と67-69ページを予習する.)
9.中間試験(到達目標1,2の評価)
10.重量分析法 (教科書70-76ページを予習する.)
11.重量分析法(教科書70-76ページを予習する.)
12.分離濃縮法(序論,イオン交換法,膜分離) (教科書77-90ページを予習する.)
13.分離濃縮法(クロマトグラフィー,電気化学分離,抽出法,予備濃縮) (教科書91-99ページを予習する.)
14.試料採取及び調製(試料採取,粉砕 教科書101-104ページを予習する.)
15.試料採取及び調製 (水分の取り扱い,試料溶液の調製 教科書105-112ページを予習する.)
16.定期試験(到達目標1,2,3の総合的評価)

評価

定期試験60%,その他40%(中間試験,随時行われる小テスト·レポートおよび授業態度)で評価し,合計60%以上あれば合格とする.

JABEE関連

本学科の学習・教育目標の(A:○),(B:◎)に対応する.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

「分析化学」赤岩英夫,柘植新,角田欣一,原口紘き著,丸善. なお,授業内容を補助するプリントを適宜配布する.

参考資料

長島弘三,富田功「分析化学」裳華房

長島弘三「分析化学演習」裳華房

連絡先

薮谷(化605, 088-656-7413, yabutani@chem.tokushima-u.ac(no-spam).jp)

備考

「基礎分析化学」の履修を前提として講義および演習を行う.