地域社会論II演習
准教授・豊田 哲也
2単位
目的
わが国における1980年代の地価高騰とバブル崩壊後の地価下落は,都市圏の地域構造に変化をもたらし,多くの地域問題を発生させた.その後の景気後退や市場主義·規制緩和にもとづく経済システムの変質は,企業の業績,個人の所得,地域の財政など,社会のあらゆる局面で格差を生み出しつつある.ここでは,地域経済や都市構造に関連する内外の研究成果をもとに,理論や分析手法など方法論に関する理解を深め,地域が直面する諸課題へのアプローチを検討する.また,データの所在や収集方法,統計解析の理論と方法,GIS(地理情報システム)を用いた分析について解説をおこない,実習を通じてレポートを作成する.
概要
土地·住宅問題の地域分析
キーワード
地理学,地域問題,都市経済学,都市のモデル化,地域科学
先行科目
注意
前期の地域社会論II(豊田)を受講していること,WindowsとExcelの基本操作ができることが前提である.社会統計学やGISについて基礎的知識や技能を有することが望ましい.なお,開講時間は受講者との協議により変更することがある.
目標
1. | 地域分析の理論や技法を習得し,都市の経済問題についてデータを用いた検証をおこない,的確なレポート作成やプレゼンテーションができる. |
計画
1. | 授業は方法論的考察と実証的分析を車の両輪として進める. |
2. | 1.土地問題や住宅問題に関する理論的·経験的研究の批判的検討 |
3. | 2.具体的な社会経済統計データ(人口,住宅,地価,不動産,就業等)を用いた分析と実習 |
評価
分析作業に対する取り組みやレポート·プレゼンテーションの完成度を評価し成績を判定する.
教科書
参考書
D.ディパスクェル&W.C.ウィートン著 瀬古美喜·黒田達朗訳 『都市と不動産の経済学』 創文社
このほか統計解析や地域分析に関する関連文献を授業中に紹介する.
連絡先
豊田(2329, 088-656-7154, toyoda@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 随時相談に応じる.研究室は1号館3階·中棟.Eメールアドレスで問い合わせれば相談時間を連絡する.Eメールアドレスは,toyoda@ias.tokushima-u.ac.jp