地球環境変遷学演習
教授・石田 啓祐
2単位
目的
この演習は,地球環境変遷学の講義に対応しており,微化石地質学的な解析手法の演習を通じて,古海域での地層の形成から,私たちの生活の場である地盤形成に至る地球環境変遷に関する理解を深めることを目的とする.
概要
西南日本の中·古生界に特徴的な堆積相,層序や古生物相などに関する野外での観察,調査法の演習を行う.また室内ではアジア東南縁も視野に入れたプレート収束域の関連堆積相の地質情報に関して,資料·文献の検索と論考を行う.
キーワード
中·古生代堆積相,層序,微化石地質解析法,西南日本,野外演習
関連科目
注意
割り振られた通常の時間は室内演習を行う.野外演習は,受講者と相談の上,週末や期末の休日を利用して実施する(交通費·宿泊費等については受講者負担).両方を受講すること.
目標
1. | 付加体と関連堆積相に関して,四国の地質を例に,代表的な岩相·層序や古生物が判別でき,地質解析における微化石の果たす役割が説明できる. |
計画
1. | 【室内演習】コノドントや放散虫などの微化石を用いた地質解析の有効性に関する国内外の文献の検索と論考 |
2. | 生層序学関連文献 3回 |
3. | 付加体のテレーン解析関連文献 3回 |
4. | 付加体を被覆する堆積相と軟体動物フォーナの解析関連文献 2回 |
5. | 古海域環境関連文献 1回 |
6. | 付加体の削剥事変と堆積物の後背地解析関連文献 3回 |
7. | 【野外演習】西南日本に特徴的な堆積相·岩相,層序や古生物相の観察,調査法に関わる野外実習を,秩父帯,黒瀬川帯を中心に行う. |
8. | 付加体の岩相,海洋プレート層序,微化石解析法に関する演習 1日 |
9. | 前弧海盆·陸棚·デルタ堆積相の層序,フォーナに関する演習 1日 |
評価
演習への取り組み姿勢(質問への対応,発表,出席状況等含む)と,レポートを総合的に判断して評価する.
参考資料
化石研究会編,化石の研究法,共立出版
日本の地質編集委員会編,日本の地質「増補版」,共立出版
四国地方土木地質図編纂委員会編著,四国地方土木地質図および解説書,内外地図
その他の文献·参考書は演習の中で紹介する.
連絡先
石田(総合科学部3号館2階南2S04, 088-656-7243, ishidak@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 月曜日 12時∼13時
備考
隔年(偶数年)前期開講で,平成20年度は前期金曜日9・10講時に開講します.