2008年度 医学部 保健学科 看護学専攻 学部課程 保健学科.看護学専攻 — [必修] 2年

成人看護学概論

Introduction to Adult Nursing

教授・雄西 智惠美

2単位

目的

本科目は成人看護学の導入となる科目である.ライフサイクルのなかで最も長い成人期にある人々を全人的・統合的存在として理解すると共に,看護の基本姿勢と主要概念,アセスメントの枠組みを学習する.

概要

成人期にある人々を全人的・統合的存在として理解するために,ライフサイクルからみた成人の身体的・心理的・社会的な特徴および発達課題からみた特徴について学習する.また,成人の健康を「健康-不健康の連続帯」として捉え,多様な要因により発生する健康問題の特徴を生活環境・習慣と関連づけて学習する. 成人対する看護ケアの基盤となる主要な概念や理論,健康レベルに応じた看護について学習する.さらに,成人のアセスメントの枠組みと技法および看護過程の基本について学ぶ.

キーワード

成人看護学,ケアリング,ストレス・コーピング,危機介入,保健行動,自己管理指導

目標

1.成人期にある人々を発達課題・危機,身体機能および人口統計学的視点から理解する
2.成人期の健康問題の特徴を理解する
3.成人に対する看護アプローチの基本として,ケアリング,学習・指導理論,および危機/ストレス-コーピングの概念とアプローチ方法を理解する
4.成人の健康レベルに対応した看護の基本について理解する
5.成人のアセスメントの枠組みと技法を理解する
6.ゴードンの枠組みを使った看護過程のすすめ方を理解する

計画

1.ガイダンス Ⅰ.成人看護学の概念と構成
2.Ⅱ.成人の生活と健康の特徴 1.ライフサイクルからみた成人の位置づけ・特徴
3.2.人口統計学的にまた成人の健康
4.3.成人期の健康問題の特徴とリスクファクター
5.Ⅲ.成人に対する基本的アプローチの主要概念 1.学習理論/自己効力
6.2.危機理論/ストレス・コーピング
7.☆成人に対する健康行動についてのインタビュー・情報収集①
8.☆成人に対する健康行動についてのインタビュー・情報収集②
9.3.保健行動 1)成人にとっての健康の意味と保健行動①(グループワーク)
10.1)成人にとっての健康の意味と保健行動②(グループワーク)
11.1)成人にとっての健康の意味と保健行動③(グループワーク)
12.1)成人にとっての健康の意味と保健行動④(グループワーク)
13.1)成人にとっての健康の意味と保健行動⑤(グループワーク)
14.2)主体的な健康行動の支援
15.Ⅳ.成人の健康レベルに応じた看護 1.健康生活をはぐくむ看護
16.2.急激な健康破綻をきたした人への看護
17.3.慢性病のある人の生活調整を支援する看護
18.4.障害と共に生きること・生活することを支援する看護
19.5.人生の最期にある人への看護
20.6.療養生活の継続支援
21.Ⅴ.成人のアセスメントと看護過程 1.看護過程の基本と看護診断
22.2.ゴードンの機能的ヘルスパターンの理解とアセスメント枠
23.1)「健康認識-健康管理」 2)「排泄」
24.3)「活動-運動」 4)「睡眠-休息」
25.5)「認知-知覚」 6)「栄養-代謝」
26.7)「自己概念-自己知覚」 8)「役割-関係」
27.9)「セクシャリティ-生殖」 10)「コーピング-ストレス」
28.11)「価値-信念」
29.試験
30. 〃

評価

定期試験80% レポート20%

教科書

小松浩子他:成人看護学総論,医学書院

アルファロ R.基本から学ぶ看護過程と看護診断,第5版,2006,医学書院

国民衛生の動向(他の科目でも使用します)

参考資料

随時紹介

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