解剖学(1) 実習
Anatomy(1)
形態
実習
授業目的
解剖学(1)A・B講義で履修した内容を,実際に自分の目で確かめ,より理解を深めることを目的として,人体乾燥骨標本(骨学実習)と脳と脊髄(脳実習)の観察,および人体の解剖(系統解剖実習)を行う.
授業概要
骨学実習では,実習講義の形で講義を行って後,人体乾燥骨格・骨標本を観察し,人体の骨格を構成する骨の名称と位置,連結関係,左右の鑑別,各骨の主要部位の名称と役割を学習する.脳実習では,中枢神経系の外景についての実習講義を行って後に,脳と脊髄の観察を行い,主要部位の名称と位置,各部位間での位置的関係を学習する.系統解剖実習では,6人に1体の割で人体の解剖を行い,人体の主要構造の形や役割,主要構造間の位置的関係を学習する.実習講義はセクション毎に9回行う.人体の解剖は,手法は局所解剖的である.したがって,ここでは,2年次後期に学んだ系統解剖学の知識を局所解剖学的知識に置き換える訓練を行うことになる.
授業テーマ
講義で得た静的な知識を,自らの眼で確認して動的に捉え直すとともに,系統別に細分化された知識を統合的なものにする.
キーワード
骨格系,中枢神経系,人体解剖
先行科目
関連科目
授業方法
実習(1回の実習は90分として組まれている)
授業場所
解剖実習室
注意事項
原則として,実習全回出席をもって履修を認定する.
到達目標(<>はコアカリ対応)
1. | 人の骨格の概要を説明できる. | |
2. | 骨の基本構造と結合様式を説明できる. | <D-2-(3)-運動器系1)> |
3. | 人の骨格を構成する各骨の名称と位置,左右の鑑別,主要構造の名称と | <D-2-(3)-運動器系3)> |
4. | 頭蓋の構成と構造を説明できる. | <F-2-(2)-1)> |
5. | 人の主要関節の形態的特徴や運動の様式を説明できる. | |
6. | 脳と脊髄の主要部位の名称と位置,各部位間での位置的関係を説明できる. | <D-2-(3)-神経系-3)> |
7. | 人の筋系を構成する筋の名称,位置および役割を説明できる. | |
8. | 人の心臓の形,および内腔での血液の流れを説明できる. | |
9. | 人の動脈系の分布の概略を説明できる. | |
10. | 人の静脈系の分布の概略を説明できる. | |
11. | 人のリンパ系の分布の概略を説明できる. | |
12. | 人の脳神経系の分布の概略を説明できる. | |
13. | 人の脊髄神経系の分布の概略を説明できる. | |
14. | 人の各内臓の名称,形,位置,主要構造の名称,および役割を説明できる. | |
15. | 人の聴覚器と視覚器の構造の概略を説明できる. | |
16. | 人の顎・口腔・顔面領域の局所解剖構造を説明できる. |
授業計画
回 | 大項目 | 中項目 | 内容 | 担当 | 到達目標 |
---|---|---|---|---|---|
1. | 骨学 | 骨学総論講義と骨学実習 | 骨格の概要,骨の外形と構造 | 北村,角田 | 1 |
2. | 〃 | 靭帯学総論講義と骨学実習 | 連結の種類,関節の構造 | 〃 | 2 |
3. | 〃 | 頭蓋総論講義と骨学実習 | 頭蓋の概観,頭蓋骨と顔面骨 | 〃 | 4 |
4. | 〃 | 人の骨格の特徴の講義と骨学実習 | 進化過程における形態的変化 | 〃 | 1 |
5. | 〃 | 頭蓋各論講義と骨学実習 | 骨鼻腔,頭蓋側面 | 〃 | 4 |
6-10. | 〃 | 骨学実習 | 6人ずつのグループに分かれ,頭蓋,頭蓋分離骨,体幹と四肢の分離骨,および全身骨格の標本を,実習プリントと教科書を参考に順次観察する. | 〃 | 3, 5 |
11-14. | 〃 | 〃 | 骨学口頭試問の準備 | 〃 | 3,5 |
15. | 中枢神経学 | 外景の講義と脳実習 | 脊髄の外景と内景,脳の概観,脳膜,脳の血管,脳神経の根,中脳の全景,および橋・延髄の腹側面 | 〃 | 6 |
16. | 〃 | 〃 | 小脳,第四脳室,小脳を分離,橋・延髄の背面と錐体路,間脳の下面と大脳の切半 | 〃 | 〃 |
17. | 〃 | 〃 | 外套,大脳辺縁系,大脳半球の連合線維とレンズ核側脳室と尾状核,間脳,大脳半球・間脳の断面 | 〃 | 〃 |
18-20. | 〃 | 脳実習 | 6人ずつのグループに分かれ,脳と脊髄を,実習プリントと教科書を参考に順次解剖して観察する. | 〃 | 〃 |
21-84. | 系統解剖実習 | 詳細は別途配付 | 北村,山下,角田 | 7∼16 |
成績評価の方法
大項目「骨学」:評価は,実習と講義の内容を合わせて,2年次後期に口頭試問で行う.体幹と四肢の骨については,骨格系を十分理解していると判断されれば合格とし,頭蓋については,さらに臨床教育に十分対応できる知識も身につけていると判断されれば合格とする.
大項目「中枢神経系」:評価は,脳実習と講義内容の内容を合わせて2年次後期に筆記試験で行う.100点満点で60点以上のものを合格とする.
系統解剖実習:各セクション(9セクション)毎のレポートと,レポートの内容を遺体で説明させる口頭試問,および気管切開に係るレポートと,実習見学に来た看護学生への説明内容に係る口頭試問でもって総合的に評価を行う.実習成果が十分に得られていると判断されれば合格とする.
再試験
大項目「骨学」・「中枢神経系」:1回のみ行う.
系統解剖実習:実習成果が不十分とみなされる学生に対してはレポートの提出を求め,再度評価を行う.
教科書,プリント,参考書
実習書:「解剖実習の手びき(改訂11版)」寺田春水・藤田恒夫 著,1994年,(南山堂)
実習書:「人体解剖学(改訂第41版)」藤田恒太郎 著 1993年,(南江堂)
プリント:プリントを配付する.
WEBページ
連絡先
- オフィスアワー: 火∼金 16:15-17:45
- オフィスアワー: 月∼金 16:15-17:45
- オフィスアワー: 火∼金 16:15-17:45
備考
1. | 2年次後期 水曜日4・5・6時限目(15週),3年次前期 水・金曜日4・5・6時限目(水曜13週,金曜14週) |
2. | 系統解剖実習:詳細は別途配付. |