精密加工学
Precision Machining
准教授・多田 吉宏
2単位
目的
切削加工，研削加工などの基礎理論の学習を通じて，高精度な機械加工技術の基本的な考え方を習得する. 演習では実際に即した課題を多く取り上げ，機械加工に関する常識を養うことを目標とする.
概要
精密加工が社会の中で果たす役割と効用を考え，高精度な切削加工を実現するための基礎となる切削のメカニズム，びびり振動，熱伝導などと加工現象との関わり，工具材料と損傷機構などを解説すると共に，研削加工および砥粒加工現象のメカニズム，精度と品位などについて講義する．
キーワード
切削加工，研削加工，砥粒加工
要件
「生産加工システム」を履修していること．
注意
加工学は，材料，振動，熱伝導など他の分野とも関連が深いので，これらを含めしっかり予習・復習すること．
目標
| 1. | 切削• 研削・砥粒加工それぞれにおける加工のメカニズムと，工具・被加工材双方の挙動を理解する. |
| 2. | 加工目標(精度，能率，コスト，環境) に対する可能条件の影響を理解する． |
計画
| 1. | 精密加工の技術史 |
| 2. | 切削加工の基礎と切りくず生成機構 |
| 3. | 切削の力学(演習レポート) |
| 4. | 切削抵抗(演習レポート) |
| 5. | 切削温度と熱変形 |
| 6. | 工具材料と損傷 |
| 7. | びびり振動 |
| 8. | 研削加工の基礎 |
| 9. | 研削の力学(演習レポート) |
| 10. | 研削抵抗と研削温度 (演習レポート) |
| 11. | 各種研削方式 |
| 12. | 砥石のツルーイングと研削加工の品位(演習レポート) |
| 13. | 研磨加工の基礎 |
| 14. | ラッピング・ポリシング |
| 15. | まとめ |
| 16. | 定期試験 |
評価
演習レポートに基づく平常点と定期試験の結果を4:6の比率で総合して，合計60 点以上を合格とする．
JABEE合格
【成績評価】と同一である．
JABEE関連
(B)に対応する
対象学生
開講コースと同学科の夜間主コース学生も履修可能
教科書
超精密加工の基礎と実際(超精密加工編集委員会編)，日刊工業新聞社，ISBN4-526-05596-4
参考資料
精密工作法(上)(田中義信・津和秀夫・井川直哉著)，共立出版，ISBN4-320-07908-6
連絡先
多田(M319, 088-656-7381, tada@me.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
備考
精密加工学は，機械工学の種々の分野に関連する学問であるから，科目横断的な広い視野も養うよう積極的な受講姿勢を期待する．