2009年度 工学部 電気電子工学科 昼間コース — [必修] 3年(前期)

電気電子工学創成実験

Electrical and Electronic Engineering Design Laboratory

教授・橋爪 正樹, 准教授・直井 美貴, 准教授・西野 克志, 准教授・四柳 浩之, 講師・芥川 正武, 助教・榎本 崇宏

1単位

目的

半導体デバイスの作製,半導体デバイスの応用領域となるアナログ電子回路とディジタル回路の設計と製作を行い,半導体デバイスからその応用回路までの電子工学に関する専門分野間の関係をつかむと共に,半導体デバイス,アナログ電子回路,ディジタル回路に関する理解を深める.

概要

半導体pn接合発光ダイオードの試作,アナログ電子回路の設計·試作,および半導体ディジタル回路に対する設計·製作に関する実験を行う.また,報告書の作成を行う.

キーワード

半導体デバイス,アナログ電子回路,ディジタル電子回路

要件

「電気回路1・演習」,「電気回路2・演習」,「過渡現象」,「電気磁気学1・演習」,「電気磁気学2・演習」,「電子回路」,「ディジタル回路」,「量子工学基礎」を受講し,かつ十分理解できていることが望ましい.

注意

実際の実験実施日以前に,担当教員から実験内容の説明を受ける.実験実施前日までに実験方法や原理等に関するレポートを提出すると共に,実験実施日までに実験回路や被検試料等を準備する.実験実施後,6日以内に実験結果を整理し,考察を加えた実験報告書を担当教員まで提出する.実験実施日の次の週に口頭試問を受ける.本実験では,実験テーマが同一であっても,毎週得られる結果は異なるので,実験結果に関しては十分な考察を加える必要がある.

目標

1.半導体デバイスの試作とその試作したデバイスの特性評価を通じて,半導体プロセスの基本的原理の理解し,プロセス上の問題点の改善策の提起能力を養う.またデバイスの基本動作原理を理解する.(授業計画2∼6:実験実施状況,レポート,口頭試問による評価)
2.半導体デバイスの入出力特性から得られる回路モデルを用いたアナログ電子回路設計法を理解し,設計した回路の作製とその特性測定を通して,アナログ電子回路のもの作りを体験する.(授業計画7∼11:実験実施状況,レポート,口頭試問による評価)
3.ディジタルICの動作特性を理解し,FPGAプログラミングによる論理回路合成を通してディジタル回路設計手法を習得する.(授業計画12∼16:実験実施状況,レポート,口頭試問による評価))

計画

1.オリエンテーション(概要説明)
2.半導体を用いた発光·受光素子の試作とその特性評価:概要説明
3.〃 :実験(1)-クリーンルームプロセス,真空蒸着による薄膜形成
4.〃 :実験(2)-熱拡散によるオーム性接触形成,配線実装
5.〃 :実験(3)-試作デバイスの電気・光学特性評価
6.〃 :学生によるブリーフィングと教員によるインタビュー
7.光通信アナログ電子回路の設計·製造·検査:概要説明
8.〃 :実験(1)-回路のブレッドボードによる試作
9.〃 :実験(2)-回路のプリント基板への実装・検査
10.〃 :実験(3)-回路シミュレータを用いたアナログ電子回路の設計
11.〃 :学生によるブリーフィングと教員によるインタビュー
12.ディジタルICの静特性,動特性の測定実験およびFPGAプログラミング:概要説明
13.〃 :実験(1)-ディジタルICの静特性,動特性の測定実験
14.〃 :実験(2)-FPGAプログラミング(サンプル回路の製作)
15.〃 :実験(3)-FPGAプログラミング(回路設計および製作:自由課題)
16.〃 :学生によるブリーフィングと教員によるインタビュー

評価

定期試験は行わず,提出レポートと口頭試問で評価する.オリエンテーションを含むすべての実験に出席し,すべての実験テーマについてレポートを提出し,各実験テーマそれぞれについて,レポートと口頭試問の総合評価点が60%以上で合格とする.

JABEE合格

単位取得条件と同一基準で合格とする.

JABEE関連

(E)専門分野40%(物性デバイス15%,電気電子システム10%,知能電子回路15%),(F)創成·自律60%

対象学生

開講コースと同学科の夜間主コース学生も履修可能

教科書

実験指導書および「電子回路」,「ディジタル回路」,「量子工学基礎」で使用した教科書

連絡先

直井(E棟2階南 A-4, 088-656-7447, naoi@ee.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 木曜日17:00∼18:00

備考