微生物学2
Microbiology 2
教授・長宗 秀明
2単位
目的
様々な環境に分布する微生物の代謝活性の多様性や,微生物が地球環境や生物に与える影響についての基礎的知識を得る.また感染症を起こす病原微生物に関する理解を深め,感染免疫学の知識も習得する.
概要
微生物は地球上のあらゆる環境に分布し,地球環境や生物に対して様々な影響を及ぼしている.本講義では,これら微生物の生態学の基礎について講義する.また感染症を起こす病原微生物に関する理解を深め,病原微生物を制御する手法や病原微生物に対する生体防御反応である免疫に関する知識の習得を図る.
キーワード
微生物,生態学,感染,免疫
関連科目
注意
生化学1及び2を受講しておくこと.また微生物1の履修を必須とする.本講義においては中間試験及び期末試験を行い総合評価の対象とするため,毎回の予習と復習を欠かさず行うこと.
目標
1. | 微生物の代謝や分布の多様性,また地球環境や生物への影響を理解する.(授業計画1-5,15及び中間試験と期末試験による) |
2. | 薬剤による病原微生物の制御法や微生物感染に対する宿主免疫応答を理解する.(授業計画5-15及び中間試験と期末試験による) |
計画
1. | 微生物代謝の多様性1:光合成,炭素固定など(第15章15.1-15.8を予習のこと) |
2. | 微生物代謝の多様性2:嫌気呼吸,発酵など(第15章15.9-15.22を予習のこと) |
3. | 微生物生態学1:環境微生物の検査手法(第16章16.1-16.8を予習のこと) |
4. | 微生物生態学2:地球環境と微生物,微生物浄化(第16章16.22を予習のこと) |
5. | 微生物制御1:微生物取り扱い基礎技術と消毒薬 (第18章18.1-18.5を予習のこと)及び中間試験(到達目標1の一部評価) |
6. | 微生物制御2:抗生物質総論(第18章18.6-18.7を予習のこと) |
7. | 微生物制御3:抗生物質各論(第18章18.8-18.13を予習のこと) |
8. | 病原微生物1:宿主-寄生体(微生物)間の相互作用(第19章を予習のこと) |
9. | 病原微生物2:免疫関連組織と細胞(第20章20.1-20.4を予習のこと) |
10. | 病原微生物3:免疫関連分子(抗体)(第20章20.5,20.10-20.12を予習のこと) |
11. | 病原微生物4:免疫関連分子(TCR,MHCなど)(第20章20.6-20.7を予習のこと) |
12. | 病原微生物5:免疫機構(第20章20.9-20.12,20-14を予習のこと) |
13. | 病原微生物6:臨床微生物学と感染免疫学(第20章20.16を予習のこと) |
14. | 病原微生物7:微生物感染症(第22章を予習のこと),及び中間試験(到達目標2の一部評価) |
15. | 中間試験の解説とまとめ |
16. | 期末試験 (到達目標1と2の一部評価) |
評価
到達目標2項目の到達度は試験(中間30%,期末70%)で評価する.試験は項目毎に中間試験1回と期末試験1回を行う.2項目とも到達度60%以上かつ出席率80%以上を合格とする.
JABEE合格
成績評価と同じ.
JABEE関連
本学科教育目標(C),(D)に対応する.
対象学生
開講コース学生のみ履修可能
教科書
M.T.Madiganら著,室伏きみ子・関啓子翻訳,「Brock微生物学」,オーム社(ISBN: 4-274-02488-1)
参考資料
笹月健彦翻訳「免疫生物学」南江堂,その他必要に応じて講義中に紹介する.
連絡先
長宗(化生棟707, 088-656-7525, nagamune@bio.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 月曜日16:20-17:50