マイクロ波工学
Microwave Engineering
教授・高田 篤
2単位
目的
近年，電気信号処理速度の高速化に伴い，電子回路において高周波•マイクロ波回路を用いる領域が著しく増大している．光ファイバ通信や無線通信などの通信システムにおいてもマイクロ波の利用が必須となっている．この講義では，高周波•マイクロ波のための伝送線路，部品，回路設計などを学習する．
概要
まず，マイクロ波回路は分布定数回路としての取扱いが必要である．その基礎を復習し，伝送路の整合方法を講述する．次にマイクロ波伝送に用いられる伝送路とその電磁波伝送特性，回路素子について述べる．更に，アンテナからの電磁波の放射，電磁波伝搬について講述する．演習で理解を深める．
注意
「電気磁気学1，2，3」，「電気回路1，2」で学ぶ内容が基礎となるので，これらを十分理解しておくことが望ましい．予習・復習を必ず行うこと．
目標
| 1. | マイクロ波回路の基本的性質を理解すること． |
| 2. | 伝送線路のインピーダンスを理解し，基本的な計算ができること． |
| 3. | インピーダンス整合を理解し，基本的な計算ができること． |
計画
| 1. | 分布定数回路の基礎 |
| 2. | 反射と定在波 |
| 3. | 入力インピーダンス |
| 4. | 4分の1波長線路 |
| 5. | 平面波とその他の電磁波，同軸線路 |
| 6. | マイクロストリップ線路，導波管 |
| 7. | 表面波伝送路 |
| 8. | 整合回路 |
| 9. | 可逆回路と非可逆回路 |
| 10. | 電気ダイポールからの放射と開口面からの放射 |
| 11. | アンテナの基本特性 |
| 12. | アンテナ素子とアンテナアレイ |
| 13. | 地上波の伝搬 |
| 14. | 大気中の伝搬 |
| 15. | 定期試験 |
| 16. | 試験の返却と解説等まとめ |
評価
定期試験の成績，講義への参加状況，レポートの提出状況を総合して評価する．平常点は20点で評価し，試験は80点で評価する．合計60点以上を合格とする．平常点には講義への参加状況，レポートの提出状況を含む．
JABEE関連
(D)専門基礎50%，(E)専門分野(電気電子システム)50%
対象学生
開講コースと同学科の夜間主コース学生も履修可能
教科書
内藤著「マイクロ波·ミリ波工学」コロナ社
連絡先
高田(088-656-7465, takada@ee.tokushima-u.ac(no-spam).jp)