重合反応特論
Advanced Topics in Polymerization Reactions
形態
講義
目的
合成高分子は,構造材料あるいは機能材料として広く用いられている.高分子合成反応の基礎原理を理解する.また,高分子構造と物性との関係についても触れる.
概要
合成高分子は,構造材料あるいは機能材料として広く用いられ,人間生活,生産活動に不可欠のものとなっている.講義の前半(第1回∼第7回)では,イオン重合,配位重合,開環重合など高分子合成の基幹をなしている重合反応に関して,その反応機構や速度論など基礎理論について解説する(=担当:平野).講義の後半(第8回∼第15回)では,高分子溶液論,高分子固体構造論,および,高分子基礎物性の基礎をテキストに沿って平易に解説する(=担当:右手).本科目は,工業に関する科目である.
キーワード
リビング重合,立体特異性重合,配位重合,高分子希薄溶液物性,高分子固体構造論
関連科目
要件
大学卒業レベルの化学に関する知識を有することが望ましい.
注意
第8回以降の講義では教科書を使用する.
目標
1. | 高分子合成反応の基礎原理を身につける. |
2. | 重合反応におけるモノマーの構造と反応性に関する理解を深める. |
3. | 高分子溶液論の基礎を学び,分子量測定に関する理解を深める. |
4. | 高分子固体構造の基礎を学び,結晶構造の研究法に関する理解を深める. |
計画
1. | 重合反応の分類 |
2. | メタクリル酸エステルの立体特異性リビングアニオン重合 |
3. | ポリマーのキャラクタリゼーション |
4. | チーグラー・ナッタ重合 |
5. | シングルサイト触媒 |
6. | メタセシス重合 |
7. | アセチレンの重合 |
8. | 高分子科学の枠組み,分子量の測定法 |
9. | 高分子溶液論1(浸透圧法と第2ビリアル係数) |
10. | 高分子溶液論2(光散乱法) |
11. | 高分子溶液論3(粘度法) |
12. | 高分子溶液論4(高分子のクロマトグラフィー) |
13. | 高分子固体構造論1(結晶と非晶,固体構造の研究法) |
14. | 高分子固体構造論2(結晶構造) |
15. | 高分子の熱物性 |
評価
課題によって成績を評価する.
対象学生
開講コース学生のみ履修可能
教科書
佐藤恒之他著「高分子化学」朝倉書店
参考資料
野瀬卓平他編「大学院高分子科学」講談社
Silverstein他著「有機化合物のスペクトルによる同定法」東京化学同人
連絡先
右手(化学棟406, 088-656-7402, ute@chem.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 月曜日 15:00 ∼ 17:00
平野(化405, hirano@chem.tokushima-u.ac(no-spam).jp)