アジア地域交流史
目的
アジアは歴史的に密接な関係によって結びつき,日本や朝鮮や中国といった個別の地域がそれぞれに相互に強い影響を及ぼしながら形成されてきた.今後の国際化時代を生きていく上で,「アジア」という共通の視点は決して欠かす事は出来ない.本授業では,14・5世紀以降を時間軸として設定し,アジア地域の交流の歴史を概観するとともに,それがそれぞれの地域の形成と展開に及ぼしてきた影響を考察する.
概要
東アジアにおける地域交流の展開
先行科目
注意
アジア研究コースの学生は必ず受講する事.
目標
1. | アジア地域を研究対象とする上での基礎的知識,地域感を身につける. |
計画
1. | 荒武教員と桑原教員とで7コマずつ講義する. |
2. | 荒武教員担当分 |
3. | 前期の古代における日本と東アジア諸国との関係を踏まえて,近世以降の東アジア世界について考察する. |
4. | 「朝貢体制」の成立と中華世界の原型の生成 |
5. | 中華帝国の視点から中国は中国自身をどのように見ていたか |
6. | 中華帝国の視点から中国は東アジア全体をどのように見ていたか |
7. | 中華帝国の視点から中国は周辺諸国をどのように見ていたか |
8. | 桑原教員担当分 |
9. | 室町幕府と日明貿易 |
10. | 南蛮貿易と価値観の変化 |
11. | 豊臣政権の成立と朝鮮侵略 |
12. | 江戸幕府の成立と日本型華夷秩序 |
13. | 近世社会における儒学思想の展開と朝鮮通信使 |
14. | 近代国家への志向と東アジアへの侵略 |
15. | 期末テスト |
評価
各教員の担当講義の最後に試験を実施する.評価は二人の教員の評価を合わせて行う.
再評価
なし.
教科書
『東洋の知識人』(渭陽会編,朋友書店刊,1995)『隋唐帝国と東アジア世界 』(唐代史研究会編, 汲古書院, 1979) 礪波護·武田幸男『隋唐帝国と古代朝鮮』(『世界の歴史』6,中央公論新社,1998)徳島県立博物館『徳島の生んだ先覚者 鳥居龍蔵の見たアジア』1993, 礪波護·武田幸男『隋唐帝国と 古代朝鮮』(『世界の歴史』6,中央公論新社,1998)岸本美緒·宮嶋博史『明清と李朝の時代』(『世界の歴史』12,中央公論社,1998)『東アジア·東南アジア伝統社会の形成』(岩波講座『世界歴史』13,岩波書店,1998)
連絡先
桑原(088-656-7157, megumi@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 各教官のそれに準じる.
荒武(2312, 088-656-7148, aratake@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 各教官のそれに準じる.