哲学思想基本研究I (その2)
准教授・山口 裕之
2単位
目的
我々が何かものを考えるときには,さまざまな知識を前提として考えを組み立てる.そうした,「思考の前提」となっているものについて思考することはきわめて困難である.しかしながら「哲学」の仕事とは,そうした「思考の前提」を問い直し,明るみに出そうとするものであるべきだと私は思う.後期には,Kurt Danziger, NAMING THE MINDを読んで,心理学における諸概念の構築過程を知る.
概要
Kurt Danziger, NAMING THE MIND研究.毎回,担当者を決め,担当箇所の概要,議論すべき論点,疑問点などを発表してもらう.発表をもとに参加者で議論を行う.おおよそ1∼2週間に一章のペースで進める.
キーワード
科学と哲学,哲学
関連科目
注意
たくさん本を読むこと.毎回の授業で,関連する文献を紹介します.また,研究書の巻末には参考文献が掲載されています.それらを入手し,読み,報告すること.一ヶ月にどんなに少なくとも1冊,できれば週に1冊のペースで読むこと.
目標
1. | 科学史・科学哲学に対する基礎的な知識を身につける. |
2. | 自ら哲学的に思考する技術を身に付ける. |
計画
1. | イントロダクション |
2. | 心を名づけること |
3. | 古代の哲学者たち |
4. | 大転換 |
5. | 小括 |
6. | 生理学的背景 |
7. | 知能を地図に載せる |
8. | 行動と学習 |
9. | 動機づけとパーソナリティ |
10. | 小括 |
11. | 態度 |
12. | メタ言語 |
13. | 心理学的種の本質 |
14. | まとめ |
15. | 成績評価などに当てる |
評価
担当を分担して報告すること,3分の1以上の欠席をしないことが必要条件.報告の内容や発表の様子,議論への参加,学期末のレポートで総合的に成績評価する.
再評価
なし.
教科書
ダンジガー『心を名づけること』勁草書房,上下
連絡先
- オフィスアワー: 火曜10:30-11:30