2009年度 総合科学部 人間社会学科 国際文化コース 文化情報サブコース 学部課程 — 2年(前期)

2009年度 総合科学部 人間社会学科 国際文化コース 哲学·思想サブコース 学部課程 — 2年(前期)

2009年度 総合科学部 人間社会学科 国際文化コース 歴史·社会サブコース 学部課程 — 2年(前期)

哲学思想基本研究II (その3)

教授・石田 三千雄

2単位

目的

カントの『人倫の形而上学』を読んで,カントの法についての基本的な考え方を学ぶ.

概要

カントの「人倫の形而上学」の体系は法論と徳論から成る.法と道徳はどのように区別され,またどのように関連するのであろうか.また法の強制力とは何であり,徳の義務とは何であろうか.これらをカントの『人倫の形而上学』を読むことによって考えてみたい.

キーワード

カント,法,倫理,自律

注意

演習形式で授業を進めるので,演習時間毎に予習が不可欠である.学生諸君の積極的な参加と準備・議論を期待する.

目標

1.法や倫理とは何か等について自分で考え,討論することができる.

計画

1.1.ガイダンス
2.人間の心的能力と道徳(1) 欲求能力,快・不快
3.人間の心的能力と道徳(2) 欲望,傾向性,関心
4.人倫の形而上学の理念と必然性(1) 自然の形而上学と人倫の形而上学
5.人倫の形而上学の理念と必然性(2) 人倫の形而上学と実践哲学
6.人倫の形而上学の区分(1) 法則,動機
7.人倫の形而上学の区分(2) 倫理的立法
8.人倫の形而上学の予備的諸概念(1) 自由の概念,命法
9.人倫の形而上学の予備的諸概念(2) 人格,物件,帰責
10.法論の諸相(1) 実定法論,実用的法論,学問的法論
11.法論の諸相(2) 法の概念
12.法の普遍的原理(1) 行為の格率
13.法の普遍的原理(2) 法による強制
14.法と自由
15.レポートの課題提示
16.総括授業

評価

毎回の出席状況,議論状況を基本に評価し,学期末にレポートを課す

再評価

行わない.

参考資料

『世界の名著32カント』中央公論社

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